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代表 9年前

『事実上の決勝戦?』で敗戦も…フランスで注目度高まる女子W杯。国内リーグの成長が代表強化に

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

次回大会は地元フランスでの開催へ

『事実上の決勝戦?』で敗戦も…フランスで注目度高まる女子W杯。国内リーグの成長が代表強化に
涙にくれるラヴォゲをベルジェルー監督がなだめる写真は、翌日のメディアを飾った【写真:Getty Images】

 試合では、先手必勝をスタイルとするフランスが前半から積極的に攻撃をしかけ、64分にネシブが先制点をマーク。しかし84分にハンドボールをとられてPKで同点に追いつかれると、延長戦でも1-1のまま勝負はPK戦に持ちこまれた。

 ドイツが先行。両者とも4人が成功したあと、ドイツは5人目のキッカー、シャシッチが成功。最後の一人という伸るか反るかの場面で、勇敢に前へ歩み出たのは21歳の若手ラヴォゲ。

 ところが彼女のキックを相手GKがセーブ。この瞬間、ドイツの準決勝進出が決まった。

 涙にくれるラヴォゲをベルジェルー監督がなだめる写真は、翌日のメディアを飾った。選手たちは「内容では自分たちが優っていたのに、勝利という形を引き出せなかった」と悔しさを口にしたが、メディアも同様に『今後に期待を抱かせる内容』、『世界ランク1位のドイツを苦しめた』と好意的に報じた。

 4年後の2019年大会はフランスでの開催となる。ネシブは32歳、ルナールは29歳、ル・ソメールは30歳、そして、ラヴォゲは25歳…現チームの集大成となる、良い時期かもしれない。

 さらに、地元大会でのW杯優勝を男子に次いで女子が成し遂げるというシナリオも悪くない。今回はそのための叩き台だと思えば、流した涙も次のステップへの糧となるに違いない。

【了】

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