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プレミア開幕まで1週間。本番仕様のマンU、PSG戦で見せた可能性と2年目の不安要素

text by 編集部

1トップはルーニー。中盤は新戦力の順応がカギか

 ストライカーはウェイン・ルーニーで決まりだろう。プレシーズンはなかなか結果を残せていないが、ラダメル・ファルカオとロビン・ファン・ペルシが退団した今、彼以上の力を持った選手が他にいない。移籍濃厚と見られているハビエル・エルナンデスは今季も重要な戦力になりそうだが、本人がスタメンでの起用を望んでいるため引き止めは容易ではない。

 若いジェームズ・ウィルソンやアドナン・ヤヌザイを1トップで起用するプランもあるようだが、ルーニーとはレベルが違いすぎる。ユナイテッドの最後の補強ポイントはストライカーになるはずだ。

 トップ下では新加入のメンフィス・デパイが存在感を増している。前線のルーニーとの連携は日ごとに向上しており、互いの補完性は高い。しかし、ボールロストが多く、一度取られると追うのをやめてしまう場面が散見される。流れを先読みしてスペースに入る動きの質は高いが、中央に居座ってボールに絡んでいかず、ルーニー以外の選手たちとのコンビネーションはまだまだで、課題も多くある。依然オランダリーグ得点王の実力を発揮できているとは言えない。

 サイドMFは右にファン・マタ、左にアシュリー・ヤングとなるだろう。若干インパクト不足に映るかもしれないが、2人ともボールを扱う技術が高く、SBの攻め上がりを促せるうえ、1本のキックで局面を打開できる。

 セントラルMFはマイケル・キャリックが安定感で他2人を上回っている。今季鳴り物入りで加入したバスティアン・シュバインシュタイガーとモルガン・シュナイデルランはアメリカ遠征を通じて決定的な活躍を披露するに至らなかった。前者は持ち味のダイナミックが鳴りを潜め、後者は展開力の面でキャリックを脅かせていない。

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