海外でのプロ活動で得た人脈を生かし大会を支援
「サッカーを通じた国際交流で平和への祈りを次世代につたえる」。1945年8月6日、世界で初めて核兵器が使用された都市・広島ではこの時期「平和祈念 広島国際ユースサッカー」が開催される。地元広島県の高校選抜、サンフレチェ広島ユースに例年、海外のクラブユースを2チーム招いて、総当たりのリーグ戦を行う。
今年の広島国際ユースサッカーにはU-17広島県選抜(高体連と広島ユースの混成)、U-16日本代表に加え、ウズベキスタンとポーランドのU-17チームを招くことに成功した。
今年は戦後70年、大会も10回目の節目を迎えるにあたって初の代表チームとの対戦となる。このマッチメイクに一役買ったのが、ヨーロッパでプロ選手として活躍し続けた、柴村直弥。
広島皆実高校から中央大学を卒業後、アビスパ福岡、ガイナーレ鳥取などJリーグに所属しつつ、2011年から海外に移籍。最初のクラブ、ヴェンツピルスではラトビアリーグでの優勝とUEFAヨーロッパリーグの予備戦出場すると、その後はウズベキスタン、今シーズンはポーランドのクラブに所属した。
柴村は海外でのプロ活動で得た人脈を活かして、ウズベキスタン、ポーランドのサッカー協会と大使館職員に直接交渉、自身のスポンサーでもある航空会社の協力を取り付けるなど、表層下層での支援で、両国の若き才能を広島に招くことに奔走した。
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