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今季は既に14人。なぜフランス人選手のプレミア移籍は多いのか?

いよいよ締切まで1週間を切った夏のメルカート。欧州各国ではすでに多くの選手が新天地への移籍を果たしているが、フランス・リーグ1もまた例年以上に活発な動きを見せている。そんな中、フランスのメルカートにはある1つのトレンドがあるようだ。

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

活発な動きを見せたフランスのメルカート

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マンチェスター・ユナイテッドからPSGへ移籍したアンヘル・ディ・マリア【写真:Getty Images】

 夏のメルカートもそろそろ終盤の追い込みに入った。ここ数年、動きが鈍かったリーグ1も、この夏は例年以上に活発だった。

 マルセイユはチームの得点頭アンドレ=ピエール・ジニャック、昨季のリーグアシスト王ディミトリ・パイエット、生え抜きの古参メンバーであるアンドレ・アイェウ、若手の期待株ジアネリ・インビュラら、主力中の主力をスッパリ手放してチームを一新。

 モナコも、将来有望な中盤プレーヤーだったフェレイラ・カラスコとジョフレー・コンドグビアをそれぞれアトレティコ・マドリーとインテルに譲り渡し、そこで得た6000万ユーロ(約81億円)を糧に国内外、特にレオナルド・ジャルディム監督の祖国ポルトガルから若手選手を多数集めた。

 リヨンの補強も興味深い。

 昨季ギャンガンで17得点と27歳でブレイクした遅咲きストライカーのクローディオ・ボービュ、マンチェスター・ユナイテッドからはラファエウ、そして4季前にリーグ優勝したモンペリエの守備の要人マプ・ヤンガ=エムビワら実績のある経験者に加え、宿敵マルセイユのアイドルであり、フランス代表メンバーとしても絶大な人気を誇るマテュー・バルブエナをディナモ・モスクワから引き抜いた。

 上記3クラブは、昨季パリ・サンジェルマン(PSG)の3連覇阻止に迫ったライバル勢で、今季も上位争いに絡むべくしての補強だったわけだが、念願のアンヘル・ディ・マリアを獲得したPSGも昨季より戦力を増している。

 彼らを首位の座から下ろすというよりは、チャンピオンズリーグ出場権獲得が目標というところだろう。

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