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バルサに支配力を取り戻した「3バックの攻撃」。苦戦を勝利に変えた苦労人の“新戦力”

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

3バックの形成がSBの攻め上がりを促す

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セルヒオ・ブスケツ【写真:Getty Images】

 さらに、ビルバオ戦でボールを持ってプレーしたエリアを示す「アクション・エリア」を見ると、マスチェラーノとヴェルメーレンはそれぞれ37.61%と36.61%で自陣ゴール前が最多。ブスケツは24.62%で1つ手前の自陣センターサークル付近が最多となっていた。

 一方、この日のマラガ戦では、マスチェラーノは25.27%で敵陣センターサークル付近が最多。ヴェルメーレンは19.51%で敵陣ハーフウェーライン付近の左サイドが最多。そして、ブスケツは33%で自陣センターサークル付近が最多となっていた。

 つまり、ブスケツはむしろCBの2人よりも低い位置にポジションをとっており、開幕戦では正三角形を作っていた3人が、この第2節では逆三角形を作っていたということになる。

 このようにブスケツ、マスチェラーノ、フェルマーレンが攻撃時に3バックを形成することで前節に封じられたDFラインでのパスワークをスムーズに行うことができ、さらには最終ラインが横に広くカバーすることができるため、ジョルディ・アルバとセルジ・ロベルトの両SBは高いポジションをキープすることが可能となった。

 実際、ジョルディ・アルバのアクション・エリアを見ると、ビルバオ戦では敵陣でわずか25.69%にとどまっていたものが、マラガ戦では62.96%に上昇。セルジ・ロベルトは53.13%から67.69%まで上げている。

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