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香川真司 9年前

ドルトムントの揺るぎなき強さ。「2-1になっても3点目を取れる」。香川が語るチームへの自信

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「負けない流れ」に手応えを感じる香川

ドルトムントの揺るぎなき強さ。「2-1になっても3点目を取れる」。香川が語るチームへの自信
香川真司【写真:Getty Images】

 19分にはプラッテンハルトの左からの折り返しを、フンメルスがクリアしたボールをダリダがシュートを打つが、ビュルキの正面に飛んでしまう。ヘルタは僅かなチャンスを活かすことができない。

 すると26分、香川に決定的な仕事を許してしまう。ショートコーナーから、香川はファーへクロスを上げる。フンメルスが頭で決めた。1-0。

 ドイツでは最後の夏日とも言われた暑さと、引いたヘルタに苦しんだ中で奪った先制点は、気持ちを楽にしたと香川は言う。指揮官トゥヘルは「我々に自信を与えた」と振り返った。

 50分には、香川から右サイドを上がったギンターへ。ギンターの折り返しをオーバメヤンが押し込んだ。2-0。香川が「あれはヘルタのディフェンスラインのミスかなという気がした」と言うように、ギンターの上がりに対してヘルタのDF陣はオフサイドトラップを掛け損ねてしまった。

 ようやくヘルタは77分に1点を返す。ダリダのシュートをビュルキが弾いたところを、カルーが詰めた。2-1。しかし反撃はこれのみに留まった。

 ちょっとやそっとでは、勝ち続けて「精神的な自信」を得ているドルトムントを揺るがすことは出来ない。香川は「勝ちきれている分、2-1になっても3点目を取れます」と、「負けない流れ」に手応えを感じている。

 後半のアディショナルタイムには、ホフマンに右サイドを突破されて、さらに香川、ミキタリヤンと回されて、最後はラモスに決められる。3-1。

 そのままドルトムントがヘルタを3-1で下して、リーグ戦を3連勝とした。

 ヘルタの監督ダルダイは「ドルトムントにおめでとうと言いたい。彼らは勝利に価する」と試合後に口にした。完敗だった。

 ドルトムントは8月の試合を全勝で終えた。中段期間に入るに当たっては、指揮官トゥヘルは「素晴らしい終わり方だ」と言う。

 ヘルタ・ベルリンは、ドルトムントの揺るぎなき強さを目の当たりにすることとなった。

【了】

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