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本田圭佑 9年前

本田がトップ下でいいのか――。10番に集まる批判、指揮官は擁護も現地ではダービー敗戦の戦犯に

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ファンからも厳しい評価

 実際、ファンの印象もまた悪かった。交代時にはミランサポーターが巣食う南ゴール裏は大ブーイング。中継を担当した衛星放送『スカイ・イタリア』の視聴者採点では、ワーストの「4.6」が付けられていた。

 それに対しミハイロビッチ監督は本田を残した理由を説明しつ、プレーについて言及した。評価はしながらも、物足りない部分があったことも隠さずに言っていた。

「トップ下は本田だってできる。ただそれは攻撃上の問題ではなく、守備面でのバランスを考えての選択だ。(ジャコモ・)ボナベントゥーラを左に、本田を右に置くこともできたが、チームのバランスは4-3-1-2で良かったので変える必要も感じなかった。

 バッカを交代させたのは、他の選手たちよりも出来が良くなかったから。それを判断するのは監督である私だ。そして本田は、汚れ仕事をもの凄く懸命にやってくれていた。ただ、攻撃ではもう少しやってくれても良かったと思っている」

 実際本田は、トップ下としての戦術的なタスクを懸命にこなしていた。守備では対面のフェリペ・メロにプレスをかけ、またジョフレー・コンドグビアやフレディ・グアリンがボールを持てばチェックにも行った。

 前半は特に彼が勤勉にディレイを掛けたことが守備の安定に関与していたし、サイドバックが上がったスペースのカバーにまで行っていた。失点時にカバーに行かなかったことを責めるのはさすがに酷だろう。

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