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本田圭佑 9年前

本田がトップ下でいいのか――。10番に集まる批判、指揮官は擁護も現地ではダービー敗戦の戦犯に

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

指揮官は攻撃面に不満。今後の結果では出場機会減も

本田がトップ下でいいのか――。10番に集まる批判、指揮官は擁護も現地ではダービー敗戦の戦犯に
本田の攻撃面に不満を示したシニシャ・ミハイロビッチ監督【写真:Getty Images】

 ただ、攻撃面ではボールを触れなかった。この日はシャドゥストライカー的にバッカやルイス・アドリアーノに当てた展開のセカンドボールを拾いに行き、裏にもたくさん走った。しかしボールを受けようとすれば、フィジカルの強い面子をずらりと揃えたインテルのボランチ陣に阻まれた。一方でスペースに流れてボールを受けても、仕掛けは消極的だった。

 後半の33分、前が塞がれた挙句にバロテッリへバックパス。仕方なく放ったバロテッリのミドルがバーを叩いた次の瞬間、ミハイロビッチ監督はベンチ前でペットボトルを蹴り飛ばし、大きくピッチの中へ放たれた。「あれが決まっていたら」と同監督は語っていたので、単純に悔しさからだったのだろう。ただその場面を見たとき、本田がチャレンジに行かなかったことを怒ったのかと想像してしまった。

 さらにミハイロビッチ監督は、『ミランチャンネル』のインタビューではこんなことも語っている。

「トップ下として、ここまで一番良かったのは確かにボナベントゥーラだった。ただ今日は(アンドレア・)ベルトラッチが故障しているので、彼を一列下げざるを得なかった。本田は守備の際にはいい仕事をしてくれたが、攻撃面ではもっとやってくれても良かった」

 つまり現状では本田にポジションはあるが、内転筋を痛めているベルトラッチが復帰してくればわからないということだ。さらにミハイロビッチ監督は、「格下相手には3トップを試そうとも思っている」と語っている。

 ミッドウィークで試合があるパレルモ、ウディネーゼ、ジェノアとの連戦のあいだで結果を出さなければ、ミランでの出場機会は大幅に狭まることになるかもしれない。

【了】

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