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C・ロナウドが輝けなかった3つの理由。支配率、モドリッチ、ベイル…その原因とは?

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

ゲームメイクの中心を封じに来たグラナダ

 次に挙げられるのはモドリッチへの徹底マーク。中盤からのパスを必要とするロナウドにとって、マドリーのゲームメイクの中心となるモドリッチの存在は必要不可欠。

 もちろん、それはロナウドだけではなくマドリーにとって不可欠なものであり、モドリッチのゲームメイクを潰すことが“対マドリー”において最も重要なことと言える。

 立ち上がりからグラナダはモドリッチへの厳しい当たりを続けて自由を封じる戦略を立てていた。実際、データサイト『squawka.com』によるパフォーマンス・スコア(守備、攻撃、ポゼッションでの評価)を見ても30分まではマイナスから1桁台を行き来する状況だった。

 そのモドリッチの評価に伴い、中盤からのパスを十分に受けられなかったロナウドのパフォーマンス・スコアも前半30分までは1桁台に沈んでいた。

 とはいえ、当然モドリッチも世界トップクラスの選手。時間を経るごとにグラナダのプレーに対応し、後半には鋭い縦パスでロナウドのチャンスも演出していた。

 ロナウドがこの日放った計8本のシュートのうち、最も得点に迫った65分のチャンスはモドリッチの縦パスに反応して相手DFラインの裏に抜け出たものだった。

 こういった場面を前半の早いうちから作り出せていれば、得点を決める可能性は高かっただろう。

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