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スキャンダル連発も…疑う余地ないベンゼマの力。自ら輝き周囲も生かす世界最高の9.5番

リーガ・エスパニョーラ第14節、レアル・マドリーはホームにヘタフェを迎え、ベンゼマ、ベイル、ロナウドのBBCトリオの揃い踏みによって4-1で快勝。マテュー・ヴァルブエナへの恐喝容疑など多くの問題を抱えるベンゼマだが、ピッチ上では抜群の輝きを放った。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

試合開始20分で試合を決めたベンゼマ

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カリム・ベンゼマの能力に疑いの余地はない【写真:Getty Images】

 マテュー・ヴァルブエナへの恐喝容疑、クラシコでのテロ犠牲者への黙とう後の唾吐き…以前から何かと問題を抱えることも多かったが、また渦中の存在となっているカリム・ベンゼマ。しかし、ピッチに立てばその能力に疑いの余地はない。

 ホーム、サンチャゴ・ベルナベウに13位ヘタフェを迎えた第14節。ここ最近の低調なパフォーマンスに批判の声が高まっていたレアル・マドリーだったが、この日の一戦では再びその強さを見せつけた。

 得点者はカリム・ベンゼマ、ガレス・ベイル、クリスティアーノ・ロナウド。俗に言う“BBC”が揃い踏みとなったのは約7ヶ月ぶりのことであり、ホームのサポーターもひとまず満足することができたはずだ。

 マドリーは、トニ・クロースをアンカーに置き、ルカ・モドリッチとハメス・ロドリゲスをインサイドハーフに起用した4-1-2-3のシステムを採用。前線に並ぶ“BBC”は流動的にポジションを変え、そこへ中盤の3人からパスが供給される。中盤の守備力に不安の残る布陣ながら、ヘタフェのような相手にホームでの対戦となれば、十分に力を発揮することができた。

 そして、立ち上がりから試合を支配したマドリーは前半20分には勝利を決めてしまった。その20分間にピッチ上で最も輝いていたのがベンゼマだった。

 3分には右サイドをオーバーラップしたペペのクロスを右足で合わせて先制点をゲット。16分にはベイルが頭で落としたボールを拾って2得点目。ユニホームを掴まれてPKをアピールしていたロナウドを尻目に、2度連続でネットを揺らした。

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