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Jリーグ 8年前

鹿島、監督交代から見事な復活。CS逃すも…成長へと繋がるナビ杯制覇【2015年通信簿】

シリーズ:2015年Jリーグ通信簿 text by 編集部 photo by Getty Images

絶望的な1stステージからの復活。それでもCS進出はならず

鹿島の次世代担う昌子源。“常勝軍団”復活へ、若きDFリーダーが背負う使命感と覚悟
ヤマザキナビスコカップでは3年ぶりのタイトルを獲得【写真:Getty Images】

 しかし、チームはいきなり苦境に立たされる。2月にスタートしたアジアチャンピオンズリーグで出鼻を挫かれると、3月に開幕したリーグ戦も勝てず。公式戦5連敗という最悪の船出となってしまった。その後もチームは不安定な戦いを続け、1stステージはまさかの8位に沈んだ。

 巻き返しを誓った2ndステージもチーム状況は好転しない。3試合を消化し1勝1分1敗。新潟から奪った1勝は後半アディショナルタイムの逆転で掴んだもので、選手たちの意地によるものだったが、試合内容は負けても文句の言えないものだった。

 勝ち点こそ少しずつ積み上げたが、チームの自信回復には繋がらない。そんな中、クラブ史上2例目となるシーズン中の監督交代が断行される。石井正忠コーチを昇格させ建て直しを図ると、その効果はすぐに表れた。攻撃時の流動性が蘇り、球際の強さなど鹿島らしさも復活。6連勝と調子を取り戻した。

 そして、ヤマザキナビスコカップ決勝では昨季の3冠王者・G大阪を圧倒。3年ぶりのタイトルを獲得した。結局リーグ戦は2ndステージが2位、年間も5位に終わったが、石井監督就任後は11勝3敗と大きく勝ち越した。

 復活を牽引したのは新加入の金崎だった。チームが不調の時から献身的かつ効果的なプレーで攻撃をリード。2トップの一角に入るようになってからは、安定したポストプレーを見せ、貴重なゴールを奪うなど獅子奮迅の活躍だった。

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