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香川真司 8年前

香川が取り戻したイメージ。白黒の残像が色鮮やかに反転。完全復活の前半戦を振り返る

マンチェスター・ユナイテッドからドルトムントへと復帰し、2シーズン目を迎えた香川真司。1年目の昨季はチームとともに自身も苦しみ抜いたが、新監督とともにスタートした今季は完全復活ともいえるパフォーマンスを続けている。ここまでに香川が残した言葉から復活の要因を探る。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川から充実感が溢れ出た開幕戦

香川が取り戻したイメージ。白黒の残像が色鮮やかに反転。完全復活の前半戦を振り返る
香川真司【写真:Getty Images】

 サッカー選手が生きる世界では、練習と試合が交互にやって来る。シーズンが始まってしまえば、日常の繰り返しは緩やかなようで、決して止めることはできない。

 一度、流れに乗り損ねると、途中で再び波に乗ることは簡単ではない。例えば開幕前に負傷して、ポジションを失う。負傷が癒えると、居場所がなくなっている。遂にはチームを去らざるを得なくなる。サッカーの世界では茶飯事だ。

 香川真司はサッカー選手である。そのことを踏まえ、香川の15/16シーズン前半戦を振り返れば、8月15日の開幕戦が全てだったと言えるのではないだろうか。

 ボルシアMGを4-0で圧倒した、ホームでの一戦である。

 試合後の香川からは充実が溢れ出た。

「本当に最高の集中力と最高の準備をして迎えたので、怖さもすごくあったし、緊張感もすごくあったし、新しい監督のもとでやるっていうのは本当に疲れましたね」

 ボルシアMG戦で、香川は当初ベンチスタートを予想していた。もちろんスタメンでもベンチでも両方で行ける準備はしていたが、試合前になって先発を告げられたのだという。新監督のトーマス・トゥヘルからは「練習が良かった」と言われた。香川本人も「今週の練習は凄くいい練習が出来ていて、集中出来ていた」と振り返っている。

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