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名古屋、停滞の2年間から脱却へ大改革。小倉新監督の手腕&新外国人の真価が成績に直結か【2016補強診断】

text by 編集部 photo by Getty Images

メンバー揃わず苦戦続き。闘莉王の怒声がむなしく響く

田中マルクス闘莉王
田中マルクス闘莉王【写真:Getty Images】

 1年を通して苦しい戦いだった。レアンドロ・ドミンゲス、ダニルソンが負傷続きで使い物にならず、他の主力も多くが故障で離脱を強いられた。当然フルメンバーが揃った試合は少なく、その時の状況に合わせてフォーメーションを選び、コンディションの良い選手を送り出すというサイクルが生まれた。

 メンバーを固定できなければ当然チーム力は高まらず、要所で力を発揮できない場面も増える。そして無理がたたって負傷、という悪循環に陥っていたとも言えるだろう。一方でポジティブな面もあった。

 前人未到のJリーグ通算600試合出場を達成した楢崎正剛を始め、終盤はFWとしても起用された田中マルクス闘莉王、5年ぶりに復帰した竹内彬といった守備を支えるベテランたちが輝き、永井謙佑、矢田旭、磯村亮太ら次世代を担う選手たちも順調に成長を遂げている。

 やはり誤算は助っ人外国人たちで、目玉補強だったノヴァコヴィッチも不発だった。グスタボも負傷で才能の片鱗すら見せられず、ダニルソンとレアンドロ・ドミンゲスも期待を裏切って退団となってしまった。

 シーズン終盤、FW陣に負傷が相次ぎ、本来のポジションではないストライカーとしてプレーした闘莉王が孤軍奮闘し、味方に熱く指示する姿もむなしく2年連続の10位という結果に終わっている。

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