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不振のFW、負傷のMF、謹慎処分のDF。チェルシー戦の勝利でPSGは“不安材料”を払拭か

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

3週間後にはチェルシーが違いを作るか?

4.相手ボール時に苦戦

 上に挙げた内容と相反するのが、相手ボール時の対応だ。

 リーグ戦では、頻出するカウンターへの対策は徹底しているものの、対戦相手にボールを長々と持たれる場面はまずないため、相手主導でゲームが進む時間が続いたときに目に見えて威圧感がダウンしていた。

 この試合では、ヒディング体制下で調子を取り戻しつつあるディエゴ・コスタの動きが鈍く、難敵アザールも「お腹の具合でも悪いのか?」と不安になるようなキレのなさだったから、相手の攻撃陣の不調に助けられた部分も多々あった。

 ブラン監督は3週間後の第2レグについて「おそらく両軍とも大きな変更はせず、今日の試合の延長戦で戦うことになる」と予想。ヒディング監督も、勝ち抜けの可能性は「50?50」と濁した。

 第1レグでのPSGは、彼らの今季のベストマッチ級のパフォーマンスであったから、様相に違いを出すのはチェルシーの3週間後の出来高だ。

 ヒディングの言うように、勝ち抜けの可能性は、両軍に残されている。

【了】

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