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代表 8年前

開催国としてEUROに臨むフランス。メンバー発表前最後の試合で“滑り込み”を狙う選手たち

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

プレミアで大活躍のパイエ、代表復帰はあるか

ウェストハムのディミトリ・パイエ
ウェストハムのディミトリ・パイエ【写真:Getty Images】

 一方、ここ最近の代表戦ではお声がかかっていないが、所属クラブでの活躍が目覚ましく、ユーロ出場はどうなるのかと気になる人材も浮上している。

 その筆頭が、ウェストハムに所属するMFディミトリ・パイエだ。

 昨シーズンのリーグ1のアシスト王(16アシスト)は、今季からプレミアリーグのウェストハムに加入し、すでに8得点と昨シーズンの7得点よりも多くの得点を挙げてチームのトップスコアラーに君臨している。

 ゲーム展開のペースがとにかく速く、独特のテンポがあるプレミアリーグにはすぐに馴染めない選手が多い中、入団直後から主力級のパフォーマンスを発揮しているパイエは、もともと持っていた素質がこのリーグに合っていたということだろう。

 スピードを武器に、前線を広く動いて攻撃に絡む攻撃的MF、あるいはウィンガー型のアタッカーで、高速ドリブルでスペースを引き裂いては相手ディフェンスを引きつけ、そこでフリーになった味方にすかさずパスを出す。よってボックス内での決定力が高いCFがいると彼の威力も十二分に生きる。

 昨シーズンのマルセイユには、ジニャックというフィニッシャーがいた。彼が決めたフィールドゴールのうち3分の1はパイエのアシストによるものだ。

 デビューシーズンにしてアップトン・パークのサポーターをすっかり魅了しているパイエには、さっそくチャントも作られた。

 歌詞の中には『ジダンよりすごいんだぜ♪』という一節もあるが、パイエ本人は「ジダンより凄いなんてありえない。おこがましい」と謙遜している。

 来たるユーロへのメンバー入りについては、「とにかくここで頑張るだけ。それで選ばれなくても後悔はない」と潔い。

 2014年のワールドカップでも本戦出場メンバーには選ばれず、そのとき「努力不足だった」と痛感したため、今回は悔いのないよう全力を出しきっているのだという。

 カリム・ベンゼマの招集が難しく、ジニャックを起用することになるなら、彼と相性の良いパイエの存在は有効なオプションだ。

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