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CLベスト8、1stレグ。“金満、成金”がついに別格の存在へ。PSGが狙う野望とマンCの不安

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

バルサやマドリー、バイエルンと並ぶ存在となるか

 もちろん、PSGの武器はイブラヒモビッチだけではない。ディ・マリアはマンチェスター・ユナイテッドで屈辱的なシーズンとなった昨季の鬱憤を晴らすようなパフォーマンスを続けており、6300万ユーロ(約79億1300万円)という移籍金に相応しい選手であることを証明して見せた。(レートは現在のもの)

 中盤ではヴェラッティが負傷で離脱を強いられており、今回も欠場となる見込みだが、代わって21歳のラビオが台頭。攻撃面での高い技術に守備面での強さも併せ持ち、188cmと高さもある。チェルシーとのベスト16、2ndレグではアウェイで先制ゴールを決める活躍で勝利に貢献している。

 2011年にクラブが買収されたのち、毎シーズン巨額の資金で有力選手を獲得する姿には“金満、成金クラブ”との批判の声も少なくはないが、今では名実ともに欧州トップクラブに数えられる存在となった。

 イブラヒモビッチが在籍する最後のシーズンとなるであろう今季はベスト4、さらにその先へと駒を進め、バルサやマドリー、バイエルンと並ぶ別格のクラブとなることを望んでいるはずだ。

 一方、同じように08年に中東の投資グループによって買収され瞬く間にトップクラブへの仲間入りを果たしたマンチェスター・シティだが、現状は苦しい。

 まず、今季のシティは移籍市場で200億円を超える資金を投入してチームを補強。プレミアリーグの覇権奪還に加えて欧州制覇も十分可能な陣容を手に入れた。

 実際、シーズンは開幕5連勝と好スタートを切ったがその後の連敗以降は8、9節にニューカッスルとボーンマスに連勝したのを最後に勝利と敗戦もしくは引き分けを繰り返すなど不安定な戦いが続いている。

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