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香川真司 8年前

香川ゴールに絡むも…ドルトはなぜ悲劇的逆転を喫したのか? 裏目に出た快進撃

14日、ヨーロッパリーグ(EL)準々決勝、リバプールとのセカンドレグに臨んだドルトムント。アウェイゴールを奪って2点をリードするという圧倒的優位な状況にいたりながら、BVBは残り30分からの大逆転を喫し、大会を去ることになった。この悲劇はリードによる“慢心”という単純な構図では片づけられない。(取材・文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

前半で2点のリードを奪うも…

香川真司
香川真司はゴールに絡んだが…【写真:Getty Images】

 悲劇と歓喜は紙一重だ。2016年4月14日のヨーロッパリーグ準々決勝、ボルシア・ドルトムントは2ndレグをアウェイでリバプールFCと戦う。7日の1stレグは1-1のドローで終えた。勝ち抜けのためにBVBは、アンフィールドでゴールを奪う必要がある。

 そして試合開始後10分の内に、ドルトムントは2つのアウェイゴールを叩き込んだ。5分、ペナルティエリアの手前で、香川が左のカストロにパスを送る。カストロのパスにオーバメヤンがダイレクトでシュートを打つ。GKミニョレが弾いたボールを、ムヒタリヤンが押し込んだ。1-0。

 9分には、カウンターからロイスがスルーパスを出す。右サイドから抜け出したオーバメヤンが冷静に決める。2-0。ロイスは「前半は良いプレーをした。早い段階でリードを奪った」と振り返る。

 トップ下で先発した香川は、10日のレヴィア・ダービーの充実を、そのままアンフィールドに持ち込んだ。守備ではしっかりとプレスを掛け、身体のキレは良い。攻撃でも体を張って、不用意なボールロストをしない。

 先制の場面でもそうだったが、バイタルではチームに変化とリズムを与える。36分、左サイドからオーバメヤンは、香川とロイスとワンツーを繰り返して、ゴールに迫った。

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