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香川真司 8年前

香川、ロイスとの2シャドー結実。高まる新システムの完成度。殻を破ったBVB

20日、DFBポカール準決勝、ヘルタ・ベルリンとの一戦に臨んだドルトムントは、成熟度を増してきた3バック+2シャドーでヘルタを圧倒した。香川真司もロイスと組んだシャドーの位置で輝きを放ち、チームとしても個人としても一つ上の段階に登ったように思える。(取材・文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

攻守とも完成度を増した3バック+2シャドー

香川真司
「集中した戦いが出来た」と香川真司【写真:Getty Images】

 1つ、階段を登った。2016年4月20日のDFBポカール準決勝、ボルシア・ドルトムントはアウェイでヘルタ・ベルリンと戦う。

 先制したのはドルトムントだった。21分。香川が右サイドの裏に抜け出し、ムヒタリアンのパスを受ける。香川の折り返しに、エリア内でロイスが合わせようとするが、DFに潰される。しかし、こぼれたボールを、すかさずカストロが押し込んだ。1-0。

 4-4-2で構えてコンパクトで固い守備を見せた序盤のヘルタに対して、ドルトムントは3バック+2シャドーで挑んだ。じっくりとボールを回して攻め立て、次第に固いヘルタを呑み込んでいく。

 ロイスとともに2シャドーに入った香川も、安定したプレーを見せる。ヘルタの守備陣で誰が香川に付くのかはっきりしないところもあったが、バイタルエリアでもボールを失わない。「チームとしても攻守において集中した戦いが出来ていた」と香川は言う。

 後半戦に入ってBVBが取り組んできた3バック+2シャドーも、ようやく形になってきたようだ。ボールを上手く回すだけではなく、失ったとしてもすぐに奪い返す。攻守の切り替えにおいても機能した。原口は「取っても、すぐ取られてしまって、バイエルンとやっているのと変わらない感じでした」と嘆息する。

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