ダバディさんの通訳論。本業でなかった日本代表通訳。トルシエとハリルの違いとは?【INTERVIEW】

2016年06月01日(水)11時00分配信

シリーズ:FChan TV
text by 中山佑輔 photo Asuka Kudo/ Football Channel, Getty Images
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現役時代のハリルがPKを外した試合を観戦していた

トルシエ監督(左)の通訳を務めていたダバディさん(右)
トルシエ監督(左)の通訳を務めていたダバディさん(右)【写真:Getty Images】

―――これも岡野さんから伺ったんですけど、「指示を出すときにフランス語だと日本の選手たちがわからないから、英語をなるべく使って欲しい」、みたいなことも求められたと。

 協会は、最初からそうして欲しかったんですよ。山本さんとかアシスタントコーチたち、みんなもなんとなくわかってフォローできるように、っていうことなんですけど、それは正しいと思う。

 当時のトルシエさんは確かに英語がある程度できたから、山本さんなどはすぐフォローできていた。あとは僕がずっとサッカーの通訳をやっていた人間ではなかったから、たぶんコーチたちのパイプが必要で、僕1人では全部伝えられなかった。

 そういう意味で、岡野さんの気の遣い方はすごく正しかったと思います。でもハリルホジッチさんやオシムさんは英語ができないので、少し違うかもしれませんね。

―――現在の代表の話に移りますけど、ハリルホジッチさんが日本代表監督に就任されて、ダバディさんはWOWOWで通訳をされていますね。

 そうですね、3回くらいですかね。

―――ダバディさんは選手時代のハリルホジッチさんをご覧になっているのですか?

 フランスカップの決勝、ナント対PSGの試合は見ました。彼が最も活躍したのは82年から85年あたりですが、そのとき私は8歳から11歳くらいだから、すごくクリアに覚えているわけじゃないですね。

 でも、僕がサポーターだったラシン・パリと、彼にとって最後の現役クラブとなったPSG、この両チームの試合を86年にパルク・デ・プランスで見ました。ハリルホジッチさんがPSGのストライカーで、ラシン・パリのストライカーはフランチェスコリだった。

 で、その試合でPKを外すんですよ、ハリルホジッチさんが。そのDVDを僕はいまだに持っていて、去年はじめて会った時に本人に見せたんです。PKを見せたんじゃないですよ、僕はまだDVDを持っているんですって自慢したんです(笑)。

 そしたら「見たくない」って(笑)。僕はPKのことを忘れていたんですけど、本人は「あー、この試合でPKを外した」って言って。僕は覚えていなかったんですけど、早送りしたら確かにポスト直撃だった(笑)。

 いまだに覚えていて負けず嫌いだなと思いました。20年前の映像を見せても懐かしいとも思わず、活躍していない試合を見ても仕方ないと思っているみたい(笑)。

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