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香川真司 8年前

香川とゲッツェ、5年ぶりの共演がもたらすバリエーション。敗戦も垣間見えたドルトムントの新たな可能性

ドルトムントはこの夏、バイエルンからマリオ・ゲッツェを獲得した。2011/12シーズン以来の復帰となるゲッツェは香川真司と5年ぶりの共演となる。現地時間9日に行われたアスレティック・ビルバオ戦は0-1で敗戦し、香川とゲッツェも抜群のコンビネーションとはならなかったが、2人がバリエーションをもたらすことができればドルトムントは新たな可能性を見出せるかもしれない。(取材・文:本田千尋【デュッセルドルフ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川とゲッツェ、5年ぶりの共演

マリオ・ゲッツェ
5年ぶりにドルトムントに復帰したマリオ・ゲッツェ【写真:Getty Images】

 香川とゲッツェが共演した。2016年8月9日、ボルシア・ドルトムントはアスレティック・ビルバオとテストマッチを行った。1週間に及ぶスイス合宿が終わる前日のことである。

 スイス北東部のザンクトガレンで、両雄が並び立った。2人が同じピッチに立つのは、実に11/12シーズン以来のことだ。

 ビルバオ戦の前半を、ドルトムントは[4-1-2-3]でスタートした。4日前のサンダーランド戦では試されなかった布陣である。

【GK】バイデンフェラー、
【DF】右SBピシュチェク、右CBソクラティス、左CBブルニッチ、左SBシュメルツァー、
【MF】ボランチにバイグル、左右インサイドハーフにゲッツェと香川真司、
【FW】左右のウイングにシュールレ、プリシッチ、CFがオーバメヤン。

 つまり、昨季の前半戦で主に用いられたフォーメーションとなる。

 アルタッハでのサンダーランド戦で噛み合わなかった連携が、4日経っただけで改善するはずもなかった。インテンシティの高いトレーニングをこなし続けた合宿も終盤に差し掛かり、いよいよ疲労はピークに達している。

 前半が始まってしばらくはBVBがゲームを支配したが、20分にワンボランチのバイグルがボールを奪われて、ショートカウンターから失点すると、次第にビルバオがペースを掴んでいった。

 ドルトムントはシュートまで持っていけなくなる。前からプレスに行ってもかわされてしまう。明らかに体が重い。43分、ゲッツェの左からの折り返しがエラソの手に当たってPKを獲得する。しかし、オーバメヤンのキックはイライソスに防がれてしまう。

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