韓国代表デビュー狙うオ・ジェソク。「加地さんのおかげ」。ガンバで成長したDFの感謝

2016年08月31日(Wed)11時01分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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けがへの怖さを乗り越える

 代表合宿前の最後のリーグ戦となった、27日の湘南ベルマーレとのセカンドステージ第10節。オ・ジェソクは一種のトラウマを抱えながら、雨が降る敵地で右サイドバックとして先発している。

 またけがをしてしまうのではないか――。実際、濡れて滑りやすくなったピッチは、けがをするリスクが高まっていた。ベルマーレの選手だけでなく自分自身とも、オ・ジェソクは戦っていた。

「3月も代表に選ばれた直後にけがをして、監督やスタッフを含めた全員が僕に対して申し訳なさそうな顔をしていたので……代表に選ばれた嬉しさもありましたけど、それ以上に(ベルマーレ戦では)けがをすることへの怖さもあった。それを乗り越えた自分自身を褒めてあげたいですね」

 ベルマーレ戦は開始わずか3分で先制を許した。J1残留へ向けて死にもの狂いで白星をもぎ取りにくる相手の迫力に押されていた流れを変えたのは、オ・ジェソクの右足だった。

 前半26分。ハーフウェイラインのやや後方から、絶妙の縦パスをベルマーレの最終ラインの裏へ通す。降りしきる雨で滑りやすくなったピッチの影響でボールはバウンドしてからさらに伸び、FW長沢駿が走り込んでいった地点にピンポイントで落ちてくる。ネットを揺らした鮮やかなダイレクトボレーが、逆転勝利への呼び水となった。

 実はベルマーレ対策として、最終ラインからの縦パスを念入りに練習していたとオ・ジェソクは明かす。

「相手の最終ラインは前へ、前へと激しく来るので、それを利用して裏を狙おうと。練習通りのタイミングでシュン君(長沢)が背後に抜け出してくれました。雨で芝生が濡れている条件まで考えて、ワンタッチでパスを出しましたけど、それがゴールにつながって本当によかったです」

 後半19分に再び長沢がゴールをゲット。虎の子のリードを、後半終了間際からはDF西野貴治を投入して3バックとして死守する。右サイドバックから右ワイドへポジションを変え、フル出場したオ・ジェソクは試合終了を告げるホイッスルを聞いた瞬間、夜空へ右手を2回突き上げている。

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