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「イグアインに代表選択の決断を迫った」。元仏代表監督、当時の状況を暴露

text by 編集部 photo by Getty Images

ゴンサロ・イグアイン
アルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアイン【写真:Getty Images】

 元フランス代表監督のレイモン・ドメネク氏が、アルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインをフランス代表に招集することを断念した当時の状況について明かした。9日に仏誌『ソー・フット』が報じている。

 世界最高峰のFWの1人であるイグアイン。同選手はフランスで生まれるも、両親がアルゼンチン人であることでアルゼンチンとフランスの両国籍を保持している。

 これにより、当時フランス代表を率いていたドメネク氏は、2006年11月に行われた親善試合にイグアインを招集しようとしたが、同選手はこの招集を断って結局アルゼンチン代表を選んだ。あの当時から10年が経った今、ドメネク氏は「フランスを選ぶにせよ、選ばないにせよ、どうしても彼に決断してもらいたかった」と当時の状況を説明している。

 イグアインをどうしても代表チームへ招集したかったドメネク氏は、「このことについて我々は話をしていたし、彼はまだ何も決断していなかった」と口を開くと、「我々にはこの試合があり、君は選択しなければならない。よってよく考え、決断してくれ」とイグアインに最後通牒を告げたことを告白。

 そして、「それから間もなく、予想通りアルゼンチンは彼を招集しようとプレッシャーをかけて来た。そして最後に決断したよ」と述べると、「彼は私に『フランスに知り合いは誰もいない。僕の友人たちは皆アルゼンチン人なんだ。だから、アルゼンチンを優先する』と答えた」と語り、同選手の招集を断念した理由を明かしている。

 世界最高峰のFWを失ったフランス代表。もしイグアインがフランスを選択していれば、今頃はさらに強力なチームになっていたかもしれない。

【了】

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