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「シャペコエンセ遺族らの気持ちも感じながら戦った」。3位で終えたA・ナシオナル監督

text by 編集部 photo by ダン・オロウィッツ

レイナルド・ルエダ
アトレティコ・ナシオナルのレイナルド・ルエダ監督【写真:ダン・オロウィッツ】

 クラブ・ワールドカップ3位決定戦のクラブ・アメリカ対アトレティコ・ナシオナル戦が18日に行われ、PK戦の末に南米王者のA・ナシオナルが勝利を収めた。

 A・ナシオナルは準決勝で開催国王者の鹿島アントラーズに敗れて決勝進出を逃し、3位決定戦を戦うことになっていた。レイナルド・ルエダ監督は勝利で大会を終えたあと、「本当はファイナルまで進みたかった。そういう意味では心が痛んだ」と述べ、改めて準決勝での敗戦についての悔しさもにじませた。

 クラブ・アメリカ戦は前半に2点を先行し、その後追いつかれる展開となった。「A・ナシオナルはいつもはスタートから調子が良い。今日の試合もそうだった」とルエダ監督。だが一方で、鹿島戦では「慣れるのに時間がかかった。なかなかゴールを狙うことができなかった」として、チームとして本来の戦いができなかったという反省を口にしている。

 今回のA・ナシオナルは、飛行機事故で多くの選手らを失ったシャペコエンセの思いも背負って大会に臨んでいた。大会前にシャペコエンセに勝利を捧げたいと話していたルエダ監督は、「そのテーマについては選手たちともたくさん話をした。プロとして試合を戦うだけではなく、今回の非常に残念なこともあった。ブラジルの関係者や、残された家族、そういった方たちの気持ちも感じながらプレーをしていた」とコメントしている。

 クラブ世界一のタイトル獲得はならなかったが、来年の再挑戦への意気込みものぞかせた。「勝ち残るのは簡単なことではないが、コパ・リベルタドーレスでもう一度優勝したい」とルエダ監督は、再びクラブW杯の舞台に戻ってきたいという思いを口にしている。

【了】

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