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セリエA 7年前

ユベントス、一時の危機もなんのその。イグアインら“マウンティング補強”で冬の王者に【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ中間査定 text by 神尾光臣 photo by Getty Images , Editorial Staff

危機を叫ばれながらも…2位と大差で“冬の王者”に

ピャニッチ
5ゴール6アシストを記録しているミラレム・ピャニッチ【写真:Getty Images】

 第4節でインテルにジュゼッペ・メアッツァで6年ぶりの黒星をつけられ、第9節にはミランにも破れた。さらに14節ではアウェーでジェノアにも完敗。UEFAチャンピオンズリーグでも低調な内容の試合が続いたことと合わせ、地元メディアでは危機が叫ばれた前半戦だった。

 確かに、勝った試合でも圧倒的とは言い難い内容のパフォーマンスを露呈していた。その要因は、ずばり故障者の多発だ。開幕の時点で複数の主力が故障し、前線ではパウロ・ディバラの故障離脱が響いた。昨季終盤に靭帯断裂で戦線を離脱した中盤の支柱クラウディオ・マルキージオは10月半ばに復帰するものの、コンディションを上げて本格稼働させるまではさらに1ヶ月ほどの時間を要している。

 もっとも、結局は勝ち点を取りこぼさずに首位をキープ。ジェノア戦以降は4連勝を記録し、その中では好調のトリノを、そして首位対決でローマを叩いている。終わってみれば17節終了の時点で2位ローマに勝ち点7の差をつけて、“冬のチャンピオン”となった。そもそも、危機を叫ばれながら首位に立った第5節以降で陥落をしていない。当然ナポリもホームで叩いており、スクデット争いの上でも優位な状態を保った。

 序盤戦ではイグアインやピャニッチが期待通りの活躍を見せてなかったという批判が地元メディアからは寄せられていたが、結局はそれも杞憂に終わっている。イグアインは昨季の圧倒的な得点ペースからは落ちるとはいえチーム最多の12ゴール、ピャニッチも5ゴール6アシストと少なくとも数字の上では不満のない実績を築いている。

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