HSV、ついに降格圏脱出。上昇気流に乗る“北の名門”をトゥヘル監督は警戒
窮鼠が猫を噛むか。2017年4月4日のブンデスリーガ第27節、ボルシア・ドルトムントはハンブルガーSV(HSV)をホームに迎える。
残留争いを繰り広げている真っ只中のHSV。1.FCケルンをホームに迎えた前節は、1度は同点に追いつかれたが、92分にルイス・ホルトビーの豪快な一撃で勝ち越しに成功する。マインツやアウクスブルクといった他のチームが敗北したことにより、この勝利で、酒井高徳が主将を務める“北の名門”は14位に浮上。いよいよ降格圏を脱出した。
前線ではワントップのボビー・ウッドが好調を維持。また、今冬にレバークーゼンからレンタル加入のDFキリアコス・パパドプロスと、ケルンから完全移籍のDFメルギム・マブライによって、前半戦に比べてディフェンスの安定度が増した。
そもそも技巧派のMFフィリップ・コスティッチやサイドアタッカーのMFニコライ・ミュラーなど、個性的な選手を取り揃えている。後半戦は1度も連敗のないHSV。欠けていた自信を少しずつ取り戻し、持ち前のポテンシャルを発揮しつつあるようだ。
なお、ミュラーはケルン戦で負った左膝の内側側副靭帯断裂の影響で、ドルトムント戦に出場することはできない。しかし、多少の離脱者が出たとしても、決してHSVを侮ることはできないだろう。今まさにHSVは上昇気流に乗りかかっている。トーマス・トゥヘル監督は前日会見でHSVの「戦術的安定性」を指摘した。少なくとも2-5と大敗した前半戦のゲームのようにはならないだろう。