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ドルトに挑むモナコ。唯一残った“フランス勢”、PSGが実現できないベスト4入りへ

16-17シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝で香川真司が所属するドルトムントと対戦するモナコ。フランスのリーグアンに参戦し、03-04シーズンに決勝進出を果たしている同クラブは、その後2部降格などを経験している。2011年にロシア人オーナーが就任して復活の道のりを歩んでいる「フランス国外の」クラブは、PSGが実現できないベスト4入りを成し遂げることができるだろうか。(取材・文:小川由紀子)

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

CL決勝進出経験のあるモナコ

チャンピオンズリーグ準々決勝でドルトムントに挑むモナコ
チャンピオンズリーグ準々決勝でドルトムントに挑むモナコ【写真:Getty Images】

 今週からいよいよチャンピオンズリーグの準々決勝が始まる。香川真司のいるドイツ・ブンデスリーガのドルトムントが対戦するのは、フランス勢から唯一残ったモナコだ。11日のファーストレグはドルトムント、19日のセカンドレグはモナコで行われる。

 モナコは7度のリーグ優勝経験があるフランスの強豪で、92-93シーズンにマルセイユがACミランを破って(1-0)優勝した年以降、フランスのクラブで唯一決勝戦まで到達したクラブだ。

 その03-04シーズン、モナコを率いていたのは現フランス代表監督のディディエ・デシャン。パトリス・エブラやリュドビク・ジュリ、スペイン代表のフェルナンド・モリエンテスらを擁したモナコは、決勝までにレアル・マドリーやチェルシーを破った。

 とくに、アウェイでのファーストレグを4?2で落としたあと、ホームで3?1と挽回して勝ち抜けをつかんだ準々決勝のレアル戦は、町中のカフェのテレビの前に人々が集まって大騒ぎだった。

 決勝ではジョゼ・モウリーニョ率いるポルトに3-0で敗れたが、彼らのそこまでの奮闘に、ふだん「モナコは実際はフランスではない」と斜めに見ているこの国のサッカーファンも「フランス勢頑張れ!」と、熱い声援を送ったのだった。

 ところが、財政問題や監督とフロントの不和など様々な事情を抱えたモナコはその後坂を転がるように後退、10-11シーズンを18位で終えると、ついに2部リーグに転落してしまった。

 その頃にはチームの顔ぶれも一変し、代表クラスの選手など一人もいなくなっていた。

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