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リバプール、CL返り咲きなるか。熾烈極める3、4位争いは三つ巴の大混戦に

16/17シーズンも佳境を迎え、優勝争いとともにCL出場権争いが白熱している欧州サッカー界。イングランド・プレミアリーグも3位・4位争いが大きな注目を集めている。ヨーロッパの舞台でも上位進出が期待されるチームによる争いは極めて熾烈。そのなかでユルゲン・クロップ監督に率いられるリバプールは、2年ぶりにCL出場権を確保できるだろうか。(取材・文:Kozo Matsuzawa / 松澤浩三【イングランド】)

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

マンUはELに主眼を移行。事実上三つ巴の争いに

ジェームズ・ミルナー
リバプールのジェームズ・ミルナー。CL出場権確保に向け、今まで以上のリーダーシップが期待される【写真:Getty Images】

 例年同様、熾烈になっているプレミアリーグ(PL)の4位争い。つまりは翌シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)への出場権をかけたバトルだが、それもついに佳境に入ってきた。

 現時点では36試合消化して勝ち点70のリバプールと、同35試合で勝ち点69のマンチェスター・シティの両クラブがともに3位と4位につけていて、有利な状況にある。

 とはいえ、前節のクリスタル・パレス戦後にマンCのペップ・グアルディオラ監督が「トップレベルの4チームがCL出場権の残り2枠をかけて競っている。最終節まで激しい戦いは続くだろう」と話したとおり、上位2チームも油断できないのは確かだ。

 この言葉を裏付けるように、5月10日には、試合前に6位だったアーセナルがサウサンプトンを2-0で破り、勝ち点を66まで伸ばすことに成功。マンチェスター・ユナイテッドを抜いて5位に順位を上げている。

 だがそのマンUはすでに、優勝すればCL出場権獲得となるヨーロッパリーグ(EL)に主眼を移行している。7日に宿敵アーセナル戦に負けた際、ジョゼ・モウリーニョ監督は「アーセナルファンが喜んでくれてハッピーだ」と余裕の笑顔を見せ、試合よりもけが人が出なかった事実に安堵の表情を浮かべていた。

 よって、実際にはリバプール、マンC、アーセナルの3チームが2つの枠を争う三つ巴の状況である。しかし前者の2クラブは、ともに残り試合をすべて勝利すれば出場権獲得が決定する。優位にあるのは間違いないのだが、何が起こるかが分からないのが昨今のPLである。シーズン閉幕を目前にして、波乱が起きるのではないかと勘ぐってしまう。

 例えば、2年ぶりにCLの舞台への返り咲きを目指すリバプールが残すのは、敵地でのウェストハム戦とアンフィールドでのミドルズブラ戦の2試合である。順当にいけば、勝って当然の2カードと見ていいだろう。ただし、今季のリバプールは、チェルシーとトットナム以外のリーグ内のほかの上位チーム同様に不安定な戦いぶりを続けている。

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