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香川真司 7年前

“お家騒動”に揺れるドルト。香川も指摘するモチベーション維持がカギに

text by 編集部 photo by Getty Images

「3位維持」が監督への最低限のノルマか

香川真司
前節は先発を外れた香川真司【写真:Getty Images】

 もっとも、2位ではなく3位であるということが、何かドルトムントのプライドに抵触するのかもしれない。よりによって2位はドイツ中から忌み嫌われ、今季1部に昇格したばかりのRBライプツィヒだ。アウクスブルク戦の前日会見で、トゥヘルはチームとの間に完全に信頼があることに言及しつつ、明日の勝利は義務であり、3位の座を守るつもりであることも述べた。穿った見方をしてしまえば、3位が渦中の指揮官にクラブから与えらえた最低限のノルマなのかもしれない。また、ポカールの決勝でアイントラハト・フランクフルトに敗れるようなことがあれば、それはそれで問題になるだろう。

 しかしいずれにせよ、“お家騒動”にもかかわらず、トゥヘルがアウクスブルク戦への意欲を失っていないことは事実だ。また、そうした周囲の騒ぎとは別に、年間順位が決まりつつある中でモチベーションを維持することの重要性については、前節ホッフェンハイムに勝利した後で香川真司も指摘している。

「この勝ちは大きいですし、この流れというのが、さらにチームに良く流れてくれればいいと思っているので。そういう意味で、来週、いい雰囲気の中でトレーニングして、ホッフェンハイム戦のような戦いが自信となって、次も発揮できたらいいかなと思っている」

 CL準々決勝モナコ戦1stレグの当日、チームバスを襲った爆発事件で腕を負傷したDFマルク・バルトラも戻って来たドルトムント。ポカール決勝に向けて陣容は整いつつある。ひとまずピッチ外の喧騒に左右されず、ポジティブなモチベーションも持って、残留争いの渦中にあるアウクスブルクに挑みたいところだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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