札幌・稲本潤一の大仕事。約1年3ヶ月の空白を経て。38歳ベテランが導いたJ1残留王手

2017年10月23日(Mon)12時27分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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新潟戦、脳裏に刻まれた悔恨のシーン

リードの状況で投入された新潟戦では悔しさが残った
リードの状況で投入された新潟戦では悔しさが残った【写真:Getty Images】

 脳裏には悔恨のシーンが刻まれている。川崎フロンターレに所属していた2014年12月6日以来となるJ1のピッチに立った、9月23日のアルビレックス新潟戦。後半36分にジェイとの交代を告げられた時点で、コンサドーレは2‐1とリードを奪っていた。

 状況はFC東京戦と酷似していたが、その後の結果は対照的だった。残り3分でアルビレックスのルーキー、FW河田篤秀に痛恨の同点ゴールを押し込まれてしまう。クロスを送ったDF小泉慶に気を取られ、河田に背後へ走り込まれた稲本は悔しさを込めて天を仰いでいる。

 ブランクがあったうんぬんは関係ない。ベンチから求められた仕事を完遂できなかった忸怩たる思いを、次なる機会を得たときにぶつけようと心に誓った。

「新潟に追いつかれているので、その点ではしっかりと集中できたかなと。僕自身もいい状態をキープできているし、チーム自体もすごくいい状況になってきているので」

 アルビレックス戦は無念のドローに終わったが、続く敵地でのサンフレッチェ広島戦を1‐1で引き分け、得意とするホームに柏レイソルを迎えた前節は3‐0で快勝。そして、3分け11敗と鬼門と化して久しかったアウェイで、実に15戦目にして歓喜の雄叫びをあげた。

 上位争いとも残留争いとも無縁の中位につけるFC東京は、指揮官交代というカンフル剤も効果を得ず、3試合続けて白星から遠ざかっていた。

「FC東京さんとのモチベーションの差がゲームの差に出たかな、というのは外から見ていても感じました。向こうが上にも行けず、下にも行けずという状態でやっているなかで、僕たちは球際を含めた戦う部分で、技術ではなくそういう部分で勝てた試合だったと、90分間を終えて思いました」

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