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香川真司 7年前

香川真司、ドルト急失速で危機感。とられ始めた対策、求められるバリエーション

text by 本田千尋 photo by Getty Images

後半から出場した香川は課題感じる

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チームとしての攻撃を徹底したい香川真司【写真:Getty Images】

 後半開始から出場し、劣勢の中でも奮戦した香川は、次のように語った。

「やはり今の状況で一発で打開するというのはなかなか、そういう選手もいないですし、チームとしてどう崩していくのか、そこはやっぱり徹底していかないといけないので、早いテンポでもっとボールを回していかないといけないですし、そしたら逆サイドはフリーになっていたのでね、前半はね。後半、少しハノーファーが緩んだ段階で最初、上手く機能して、点は取れたので良かったですけど、その後にこういう失点をしてしまうとやはりね、厳しいのかなと思います」

 59分にザガドゥが退場となったファウルで与えた直接FKを、クラウスに決められて2-3と勝ち越されてしまう。最後は86分、またもカウンターからイブに止めを刺された。ドルトムントはマクデブルクで得た勢いを、維持することはできなかった。

 フランクフルトだけでなく、ハノーファーにも、しっかりと対策を立てられたBVB。もはやシーズン当初に負けなしだったスタイルを取り戻そうとするだけでは、勝てなくなってきている。ボス監督の[4-3-3]は、ポジションの流動性に欠けるため、対戦相手からすると同数で守りやすいところがあるようだ。

 香川の言うように、今のドルトムントには、かつてのウスマヌ・デンベレのような一発で状況を打開する選手はいない。よってチームとしてどう崩していくかを徹底させるのはもちろんのことだが、相手のディフェンスを外すため、これからは[4-3-3]以外の戦術バリエーションも必要となってきそうだ。

(取材・文:本田千尋【ハノーファー】)

【了】

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