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8度の手術乗り越えたカソルラ。恩師ヴェンゲルからエール「彼は極めて力強く勇敢」

text by 編集部 photo by Getty Images

サンティ・カソルラ
サンティ・カソルラの笑顔がアーセナルの練習場に戻る日はもうすぐかもしれない【写真:Getty Images】

 アーセナルに所属するサンティ・カソルラは、昨年10月に負った右足首の負傷から復帰するために懸命なリハビリを続けている。

 32歳の元スペイン代表MFはこれまでに8度の手術を受け、一時はかかとの組織が腐ってしまい、右アキレス腱を8cmも失ってしまった。左腕からの皮膚移植も受けた。自らの状態や、生々しい手術の痕をスペイン紙『マルカ』に公開したのが3日のことだ。

 それを受け、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督はクラブ公式サイトを通じてカソルラにエールを送っている。「サンティとはリハビリを通して連絡を取り合っている」と語る指揮官は、「極めて困難なことで、彼は試されている」と過酷な復帰への道のりを歩む司令塔の現状に心を痛めている。

「フットボールを情熱的に愛し、ピッチにいることが大好きで、元気な時の笑顔が毎日のように浮かんでくる、そんな男がいれば、それはサンティ・カソルラだ。ボールに触れないことで、彼は大きな痛みを感じている」

 カソルラは昨年10月に行われたチャンピオンズリーグのルドゴレツ・ラズグラド戦で負傷した当時、数週間の離脱になると見られていた。しかし治療はうまく進まず。前述の通り8度の手術を経て、歩くのも困難な状況から、年明けの戦列復帰が現実味を帯びるまで回復している。

 一時は「カソルラ不在があまりにも大きい」と、アーセナルの不振の要因になるほどチーム内で大きな存在感を放っていたスペイン人司令塔の復帰は、やっとのことで現実のものになろうとしている。

 ヴェンゲル監督は苦難の時を乗り越えつつある教え子に「彼は極めて力強く、勇敢で、笑顔の裏には想像できないほどの強さがある。彼には非常に強烈な個性があり、アーセナルの全員が(治療が)うまくいくことを願い、もうすぐ戻ってくることを祈っている」と、エールを送った。

 昨年10月の負傷までの約2ヶ月間は順調にプレーしていたカソルラだが、2015/16シーズンは後半戦を負傷で棒に振っていた。短期間の復帰を除けば2年近くピッチを離れていることになるが、かつての姿と笑顔を取り戻し完全復活を遂げる日はくるだろうか。

【了】

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