「これは最低。DFはなぜいなかった?」「もし日本の3人がMSNだったら…」
ーー先制したのは日本でしたが、完全に主導権を韓国に奪われてしまいました。
「日本はサイドから攻撃したいみたいだけど、韓国の方がいいサイド攻撃を見せている。日本にはスピードがなくて、韓国に守備を整える時間を与えてしまっている。中盤に入ってもボールは最終ラインに戻ってしまう。韓国は逆。ミドルサードにボールが入れば、前へ前へいく。そして韓国はしっかりと守備組織をセットしたところで日本のパスミスを奪って、すぐにカウンターに移ってくる。正反対だね」
ーー日本はまたサイドからの展開で失点してしまいました。
「これは最低。DFはなぜいなかった? なぜそんなにキム・シヌクをフリーにしてしまったのか…」
ーー前半は1-3で終了しました。いかがでしたか?
「土居(聖真)はよかった。ボールキープもよかったし、攻撃の希望になりそうかな。でも日本は中盤とストライカーとの間にスペースがありすぎて、チームとしていい攻撃はできなかった。ディフェンスはもちろん良くなかった。昌子はマンツーマンでは強いと思う。でも、前半はポジショニングが良くなかった。もちろん車屋も悪い。彼のファウルから2点目が入ってしまったし、あのファウルはレッドカードでもおかしくなかった。3点目も彼の軽い守備からだったよね。ポジティブに言えば、1-3で韓国に負けるのは“いい経験”になるんじゃない?」
ーーこの状況を打開するために、後半は何が必要でしょうか?
「ディフェンスとストライカーの間が広すぎる。そこをコンパクトにすれば、攻守に良くなっていくと思う。今野と倉田(秋)と井手口(陽介)は普段同じクラブでプレーしてるはずなのに、それらしき姿を見せていない。三浦も含めてコミュニケーションをとりやすそうなのに、あまり良くなっていかないね」
ーー相変わらず上手く攻撃に出ていけませんね…。
「日本の攻撃はわかりやすい。いつも同じような感じ。真ん中からサイドに展開して、ゆっくり攻めている。その間に韓国のディフェンスはしっかり揃ってしまっている。もうちょっと細かいパス交換を使って攻めた方がいいと思う。日本はカウンターにいこうとしてロングボールを蹴っても、前線には2人しかいない。これではなかなか難しい。ああいう攻撃はたまには効果があるのかもしれないけど、ゴールを奪うのはなかなか難しい。攻撃にバラエティがなさすぎる。いまどっちが点を取りそうかと言われたら、絶対に韓国」
ーー後半になっても韓国はいくつもチャンスを作っていますね。
「日本は全然機能していない。いまのカウンターも、日本の選手3人に対して、韓国は6人が揃っていた。もし日本の3人が『MSN』(昨季までバルセロナの中核を担ったメッシ、スアレス、ネイマールのトリオ)だったら大丈夫かもしれないけど、そうじゃなかったら厳しいでしょ」