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香川真司 6年前

香川真司、「基本」に立ち返り復活の時。ポジティブに絶対王者バイエルン戦へ

text by 本田千尋 photo by Getty Images

つとめてポジティブに。年内ラストは絶対王者との大一番

 その辺りは、ペーター・シュテーガー氏がドルトムントの指揮官に就任してチームに施したことと、さほど変わらないのではないか。香川によれば、新監督が言うことは「基本的なことが多い」のだという。そして背番号23は、今回の監督交代の効果について、次のように語っている。

「監督変わるってことは、(新監督の)マネージメントというよりはやっぱり、一人ひとりやらないといけないですし、より緊張感もありますし、ポジション争いもまた一からですからね、そういうところでもその絶妙なバランスだったり緊張は嫌でも生まれますし、今のチーム状況を見たときに、必ず勝たないといけない、やっぱり一人ひとり、緊張感だったり強さを与えてくれる」

 バイエルンにはドイツ代表を始め、各国代表クラスの選手たちが揃う。戦力値ではブンデスにおいて頭一つ抜けている。「基本的なこと」を徹底し直して、個々のポテンシャルを最大限に活かすことこそが、6連覇に辿り着く最短距離とも言えるだろう。

 よって戦術的な規律はそこまで厳しくないため、11月25日に行われたボルシアMG戦のように、カウンターで足元をすくわれることもあるようだ。

 香川の語る、バイエルン戦のイメージ。

「アウェイなんでね、結構たぶん守備を重視する戦いになると思うので、ただまあ、レアル(・マドリー)もそうですけど、ある意味、吹っ切れるしかないですし、そういう恐れたり、ネガティブに考えちゃうと。相手が強いのは間違いないんでね、チャンスがあると信じてやりたいですし、必ずチャンスはあると思います」

 DFBポカールは一発勝負のカップ戦。「勢い」はリーグ戦以上に重要な要素となる。「守備を重視」しながらも、「吹っ切れ」た「ポジティブな」メンタルで臨むことにより道は拓けるのかもしれない。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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