原口元気、2部移籍にまつわる思惑。W杯出場への危機感、”見本市”経た売却目論むヘルタ

ヘルタ・ベルリンは23日、原口元気の契約延長とフォルトゥナ・デュッセルドルフへの期限付き移籍を発表した。期間は18年6月30日までの半年間。出場機会を失っていた原口だが、新天地での活躍はW杯出場に直結するだろう。そしてそれは、ヘルタにとっても好都合だという。今回の移籍に隠されたクラブ側の思惑とは。(文:本田千尋【ドイツ】)

2018年01月24日(Wed)11時24分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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ヘルタで指揮官の信頼を失っていた原口

ヘルタ・ベルリンからフォルトゥナ・デュッセルドルフへの期限付き移籍が決まった原口元気
ヘルタ・ベルリンからフォルトゥナ・デュッセルドルフへの期限付き移籍が決まった原口元気【写真:Getty Images】

「今やブレーメンが彼のW杯を救うのだろうか?」。そう結ぶ記事を『ビルト』電子版が報じたのは、1月22日のことだ。

 タイトルは「冬の移籍 ブレーメンはヘルタのハラグチを掘り進めている」。主な内容は、ヴェルダー・ブレーメンが、ヘルタ・ベルリンに所属する原口元気の獲得に動いている、というものだ。『ビルト』は「この移籍は双方にとって意味があるものとなるだろう」と記している。

 ブンデスリーガに残留するため、16位のブレーメンは、フィン・バルテルスの代役を探している。30歳のアタッカーは、昨年12月17日に行われたボルシア・ドルトムント戦で負傷退場。アキレス腱を断裂しており、今季中の復帰は絶望的だった。

「ハラグチはスピードがあり、左右のウイングポジション並びにFWでもプレーすることが可能。加えて彼には3年半のブンデスリーガの経験がある」

『ビルト』によれば、つまりブレーメン側にとって、原口はバルテルスの代役として申し分ない、ということだ。

 一方、原口側にとって:「日本人は新しいクラブでのチャンスに燃えている――W杯への参戦を確実なものにするために! 確かに彼はW杯予選では5ゴールを決めたが、ヴァイッド・ハリルホジッチ代表監督(65)はレギュラー選手だけをW杯に連れて行くつもりである」

 原口はヘルタでパル・ダルダイ監督の信頼を失っていた。昨年10月17日に行われたFCシャルケ04戦の44分、失ったボールを取り返そうとした日本代表MFは、FWグイド・ブルグシュタラーに危険なスライディングタックルを見舞い、レッドカードを提示されて退場。チームは0-2で敗北した。昨年の夏に移籍を模索し、ヘルタからの契約延長オファーを断ったことで揺らいでいた原口の立場は、これで完全に崩れ去った。

 それ以来、原口が受ける処遇はベンチ外となった。ブンデスリーガで出場機会が与えられたのは、12月17日に行われたRBライプツィヒ戦のみ。それも71分からの途中出場だった。

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