川島永嗣、「第3GK」から「正GK」までの苦難。リザーブチームも経験した守護神の悲壮な覚悟【独占インタビュー】

日本代表の絶対的な守護神としてロシアワールドカップへの出場権獲得に貢献した川島永嗣。2016年夏にメスに加入した際は「第3GK」として獲得が発表されたが、絶え間ない努力で現在は正GKにまで上りつめている。リザーブチームでの試合も経験したという川島は、いかにして正GKの座まで辿り着いたのだろうか。(取材・文:小川由紀子【フランス】)[sponsord contents]

2018年02月01日(Thu)17時00分配信

text by 小川由紀子 photo Ryu Voelkel , Getty Images
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「リザーブチームの試合にも出た」。メスで第3GKから正GKへ

川島永嗣
インタビューに応じた川島永嗣。今季のメスでは正GKとしてプレーしている【写真:龍フェルケル】

――メス加入時は「第3GK」と発表されていましたが、現在は正GKにまで上りつめました。ここまで来るのにどのような苦労があったのでしょうか。

 監督は「一番いい選手が出る」と言ってくれていたので、自分は一日一日、練習の中で見せていくしかないな、と。時にはリザーブチームの試合にも出ました。まったくやらないよりはリザーブでも感覚は落ちないと思うので。

 あとは、自分が試合に出ていようが出ていなかろうが、「何を目指してやっているか」というのを自分の中で信じてやるしかなかった。メンバーに入れずリザーブチームで試合に出るときは、前日もリザーブと一緒に、リザーブの練習場でやらないといけないし、ロッカールームもそう。そういうのは気持ちの良いものではないですけど、自分が選んだ道だし、自分がなんとかなると思って契約したわけですから。

――メスとの契約は今季限りで満了となりますが、次のステップについて何か考えていますか?

 今のことしか考えていないです。(契約は)クラブとの話し合いだし、クラブがどう考えているかはわからないので、あまり先のことは考えていないですね。考えた方がいいんじゃないかとも思いますけど(笑)。このチーム、けっこう遅いんです。去年もシーズンが終わってから契約を更新していたし。

――もし残ってくれと言われたら?

 あとはクラブの方針によるんじゃないですかね。自分は常に試合に出たいし、今試合に出ているからこそ、なおさらそれは感じる。それはクラブがどう考えているかにもよりますね。

UAE戦で9ヶ月ぶりの代表戦出場。それでも「あの試合のために準備なんてしていない」

川島永嗣
アウェイのUAE戦で好セーブを披露するなど勝利に貢献【写真:Getty Images】

――いよいよワールドカップまで半年を切りましたね。最終予選を振り返ると、川島選手にとって約9ヶ月ぶりの代表戦出場となったアウェイでのUAE戦(17年3月)では重要なセーブもありました。

 公式戦には出ていないけれど、リザーブで出られるときには常にプレーしていました。練習の中でも、試合に出ていなくても自分が目指す絵というのは常に考えていました。ましてや一日一日、生き残るのに必死でやっていたので、試合感覚がどうこうということすら考えていなかったですね。

 とにかく自分が目標とする「フランスリーグの試合に出る」ということしか考えていなかったです。そのためには自分が生き残らなければいけないし、それができなければ代表だって呼ばれるわけがない。

――ということは、むしろあの瞬間は研ぎ澄まされていた?

 あの試合後、「よく準備してきましたね」とよく言われたんですが、正直、あの試合のために準備なんてしていない。一日一日、自分が高いレベルの中でやることしか考えていなかった、というのが言葉としては正しいと思います。

 毎日ピリついたところでやっていて、その延長戦上にUAE戦があっただけ。その試合にあわせて自分が調整していたわけではないということです。別にやっていることは変わらないですから。

――試合に出ていない間も気にかけてくれていたハリルホジッチ監督にはどのような印象を持っていますか?

「良くなかったら代表に入るチャンスはない」という厳しい監督ですね。自分が出ていないときもそうだし、出ていても「お前のプレーには満足してない」としか言われないです。「試合に出ていないときは人の3倍練習しろ」とは言われます。

 でもこの年齢になって、世間的に見ればベテランだと思うし、選手としては完成されていないといけない段階だと思うんですけど、そういう選手に対しても「もっとやればもっと成長できる」と言ってくれる人ってなかなかいないんですよ。そういう意味では、自分をより成長させてくれる人だと思います。

■川島も愛用するプーマ「FUTURE」

自身3度目のワールドカップ出場にも危機感「今の代表で出られる保証なんてない」

――ロシア大会は川島選手にとって3回目のワールドカップになりますが、ご自身にとってどのような位置づけになるでしょうか?

 本当に正直な話、まだ何が起こるかわからないとしか思っていないんです。3回目のワールドカップに出られたら最高ですよ。でも仮に自分のコンディションが落ちて監督が満足しなくなったら今の代表で出られる保証なんてない。そういう監督じゃないですし。

 怪我があるかもしれないし、そんなの誰もわからない。自分も2度のワールドカップを見てきているからこそ、最後の最後まで何が起こるかわからないということを知っている。そういう意味では、自分が本当にワールドカップにいけるかどうかはその時になってみないとわからないですね。

 今のチームで最高のパフォーマンスをして、その時が来てもいいように準備するしかない。自分はそこでチャンスをもらえたら、最高のパフォーマンスをするために日々を過ごすしかないと思います。

「3回のワールドカップですね」とはよく言われますけれど、今は「行けたら嬉しいです」としか思っていないですね。

――日本代表がグループリーグを突破するのに必要なことは何だと思いますか?

 初戦のコロンビア戦で負けないこと。そしてコロンビア戦に限らず、どの試合も最低でもドローにもっていくこと。それくらいの戦いを3試合全部でしないといけない。

――初戦のコロンビアとは前回大会でも対戦し、4失点を喫しています。

 う~ん(熟考)。とにかく、隙を見せないこと。コロンビアのようなチーム相手では特に。ちょっとでも隙を見せたらやられるし、特に守備の面では自分たちが隙を見せずに90分間を通して戦えるか、というのが大きなポイントになると思います。

用具にも強いこだわり「グローブは絶対手洗い」「プーマは自分の足に本当に合う」

川島永嗣
川島も愛用するプーマの「FUTURE」【写真:龍フェルケル】

――今回、シューズを新しくしましたね。道具へのこだわりは強い方ですか?

 それほど強い方じゃないですけど、手入れはけっこうしますね。使い終わったあとはいつもきれいにするし、グローブも絶対手洗いで、自分なりの洗い方や乾かし方はあります。

 ただ、あまりこだわりすぎると、それがないとダメになっちゃうのが嫌で。「そうじゃないと良いパフォーマンスが出せない」というのはある程度はあるけれど、逆にそこまで神経質になりすぎないようにはしています。

――今回の新作「FUTURE」シリーズは、靴紐を通す穴を自由に選べて結ぶことができる「NETFITテクノロジー」を搭載した最初のサッカーシューズです。実際に履いてみた感触はいかがでしょうか。

 これは結び目が変えられるんですよ。自分の足とか好みに合わせて、紐を入れるところを変えられるんです。なので僕の場合、より深い場所に紐を通すことでタイトにしています。横幅を締められるので、深い穴に紐を通して横の締まり感を調整していますね。今までになかった感じで足にフィットするのがとても良いです。

――20年来プーマを愛用されていますが、プーマ製品のどんなところを気に入っているのですか?

 自分の足に本当に合うんですよね。自分の足に一番フィットするし、一番パフォーマンスに合う。ここ最近はスパイク自体がすごく軽くなっているんですが、今回の新作も軽いわりには裏のソールもすごく安定しているから軽いのに力が入れやすい。

――GKが使用するシューズに特に求められる機能は何だと思いますか?

 パワーが必要なので、力強さがないとダメですね。滑っちゃいけないし、キックも遠くに正確なボールを蹴らないといけないので。

――GKとしてプレーする読者のみなさんにシューズ選びのアドバイスを!

プーマ FUTURE」しかないでしょう!(と即答したあと、しばし熟考)

 自分のフィーリングが一番大事。GKの場合は滑るのが命取りになるので、ポイントの選び方や、グラウンドが土なのか人工芝なのかでも違うし、そのシーンに合わせて自分が「滑らない」という不安を一切もたないシューズの選び方をする必要があると思います。

――今作は、ハード・人工芝グラウンド対応の「HG」や「MG」、天然芝や柔らかい土のグラウンド専用の「MX SG」など、プレーする環境に合わせた様々なタイプがありますね。

「このシューズなら間違いない」というのを自分が感じられるかどうか。グローブに関しても、どれだけ自分の手の感触と、キャッチしたときの感触で良い感覚を持てるかだと思う。

 このシューズなら前の選手と後ろの選手、どちらでもいけると思いますね。僕の感覚から言えば、プーマを使っていれば間違いないと思います。

(取材・文:小川由紀子【フランス】)

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【了】

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