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本田圭佑 6年前

本田圭佑、ハリルJ復帰への猛アピール。無回転FK弾とトップ下起用が追い風になるか

text by 河治良幸 photo by Getty Images

本田圭佑の代表復帰は? ポジションは?

本田圭佑
本田圭佑はパチューカで継続的にセットプレーのキッカーを任されている。これが日本代表復帰への追い風になるか(写真はティグレス戦のもの)【写真:Getty Images】

 とはいえ最近の海外組日本代表選手のクラブでの状況を見ると、右サイドのライバルである浅野拓磨はシュトゥットガルトでなかなか出場機会を得られず、噂されていた移籍も実現しなかった。ヘントの久保裕也は先発出場こそ続いているものの、昨年12月9日のコルトライク戦を最後に2ヶ月近くゴールから遠ざかっている。

 E-1で台頭した柏レイソルのFW伊東純也やセンターFWと右サイドを遜色なくこなす川崎フロンターレのFW小林悠など有力な国内組もいるが、実績とコンディションを考えれば本田が今後も右サイドの一番手かもしれない。

 一方でトップ下は本田と同様に日本代表から外れている香川真司がドルトムントで好調を維持しており、昨年11月の欧州遠征メンバーに選ばれた森岡亮太はワースラント=ベフェレンでの活躍が認められベルギー王者のアンデルレヒトに移籍した。

 さらにE-1出場を脳しんとうで辞退したセレッソ大阪の清武弘嗣や、守備のハードワークも兼ね備える浦和レッズの長澤和輝やガンバ大阪の倉田秋がおり、怪我から復帰した柴崎岳もヘタフェではトップ下で起用されているなど、攻撃的MFでの起用が検討される選手は数多くいる。

[4-3-3]ならインサイドハーフに2つのポジションができるが、当然ながら井手口陽介や山口蛍といったボランチの選手も候補になってくるため、ワールドカップ本大会でメンバー入りできるトップ下がメインの攻撃的な選手の枠は2〜3人ほど。ボランチとのマルチロールで1人増やしても3〜4人だ。本田は今後も右サイド起用をメインに招集し、インサイドの可能性も探るという方向になるかもしれない。

 速い展開で裏を狙う攻撃戦術ではサイドの本田がなかなか生きにくい傾向もあるが、彼のコンディションと現在のプレーを見ながらハリルホジッチ監督がどう起用法を探っていくのか。いずれにしても3月の欧州遠征に向けた日本代表メンバー発表まで1ヶ月以上あるため、本田としてはパチューカでアロンソ監督に与えられた役割をしっかりと果たし、良好なコンディションをキープしていくことが最も重要なミッションとなる。

(文:河治良幸)

【了】

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