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なでしこジャパン、アルガルベ杯初勝利。宇津木瑠美が執念のヘッド弾…アイスランドに辛勝

text by 編集部 photo by Getty Images

なでしこジャパン
菅澤優衣香(左)が先制ゴール。なでしこジャパンはアルガルベ杯初勝利【写真:Getty Images】

【アイスランド 1-2 日本 アルガルベカップ グループリーグ】

 現地時間2日、アルガルベカップのグループリーグ第2戦が行われ、日本はアイスランドと対戦した。

 初戦でオランダに2-6の大敗を喫したなでしこジャパン。アイスランド戦は中1日ということもあり、オランダ戦からスタメンを10人入れ替えて臨んだ。

 2戦連続スタメン出場はMF隅田凜のみ。GKに山下杏也加、最終ラインに右から清水梨紗、熊谷紗希、高木ひかり、宇津木瑠美、中盤の底に隅田と猶本光が入り、右サイドに増矢理花、左サイドに横山久美、2トップに菅澤優衣香と岩渕真奈が起用された。

 試合が動いたのは15分だった。熊谷からのパスを受けた右サイドバックの清水がアーリークロスを上げると、アウト回転がかかったボールに反応した菅澤が飛び出し、GKの鼻先で触ってゴールネットを揺らす。今大会初勝利を目指す日本が先制に成功した。

 その後も日本がペースを握り、増矢や岩渕がゴールまであと一歩のところまで迫るチャンスを作る。守っては大黒柱の熊谷が入ったことでオランダ戦に比べて安定感が向上し、1点のリードを保ったまま前半を終えた。

 後半も体格で上回るアイスランドの攻撃にうまく対応しながら攻め手をうかがうなでしこジャパン。63分には増矢と先制ゴールの菅澤を下げ、長谷川唯と大矢歩を投入する。横山が左サイドからトップに回り、長谷川が左サイドへ。右サイドバックが本職の大矢は右サイドハーフに入った。

 68分、ドリブルで突破した横山が岩渕とのワンツーで抜け出してシュートを放つ。これはGKにセーブされてしまったが、徐々に追加点の匂いが漂い始める。70分には長谷川からのクロスに大矢が飛び込みシュート。ともに途中出場の2人でGKを強襲するチャンスを作った。

 しかし、そんな流れも束の間、セットプレーで一瞬の隙を突かれ同点に追いつかれてしまう。74分、コーナーキックの処理の場面で日本の選手たちがボールを見失ってしまい、混戦からグロディス・ペルラ・ビゴスドッティルに押し込まれた。

 再び勝ち越したい日本は77分、横山に代えて田中美南を投入する。そして85分、途中出場の中島がグラウンダーのコーナーキックを蹴り、長谷川からリターンを受けてクロスを上げる。最後は宇津木が相手選手に体を預けながら執念のヘディングシュートをねじ込み、待望の勝ち越しゴールを奪った。

 大敗の屈辱を晴らしたかった日本は、アイスランドに辛くも勝利を収めて今大会初白星。勝ち点3を獲得した。5日のグループリーグ最終戦では昨年の欧州選手権準優勝のデンマークと対戦する。

【得点者】
15分 0-1 菅澤優衣香(日本)
74分 1-1 ビゴスドッティル(アイスランド)
85分 1-2 宇津木瑠美(日本)

【了】

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