ファンタジスタなのにメッシのマーク役? コバチッチがエース対策に適任な理由【西部の目】

技巧派の選手でありながら、リオネル・メッシのマンマーク役を担うこともあるレアル・マドリーのMFマテオ・コバチッチ。守備に強みのあるカゼミーロなどではなく、なぜコバチッチにこの役割が与えられるのだろうか。ファンタジスタによるファンタジスタのマンマーク。ミスキャストのようでいて、こうしたケースは珍しくないようだ。(文:西部謙司)

2018年03月10日(Sat)10時19分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images
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メッシ番のファンタジスタ

レアル・マドリーのMFマテオ・コバチッチ
レアル・マドリーのMFマテオ・コバチッチ【写真:Getty Images】

 NKディナモ・ザグレブからインテルへ、そしてレアル・マドリーへ移籍したのが2015年の夏。クロアチア代表のルカ・モドリッチや当時レアルの監督で、インテル時代の監督でもあったラファエル・ベニテスの推薦があったという。

 マテオ・コバチッチは旧ユーゴスラビアの名人たちの系譜を継ぐ。強い足腰と柔らかいボールテクニック、そして大胆な発想力。十代のころからクロアチアの将来を背負って立つ大器と目されていた。

 ただ、レアルの選手層は厚い。先輩のモドリッチがいて、トニ・クロースもいる。盤石の2人を支えるカゼミーロも不可欠で、イスコも台頭していた。コバチッチの出番は限られていた。

 今季のスーペルコパ、コバチッチは意外なところで脚光を浴びることになる。リオネル・メッシのマーク役をこなして完封してみせたのだ。12月23日のエル・クラシコでもコバチッチはメッシ番で先発、前半は完璧に抑えている。

 コバチッチはセンターサークルでまずセルヒオ・ブスケツを制御し、さらに自陣に引いたときにメッシをマークする任務を果たしていた。

 ビルドアップの軸となるブスケツにパスが入らないようにし、次にブスケツをカリム・ベンゼマに受け渡して自陣へ引くと、今度はセルヒオ・ラモスからメッシを受け取る。そこからはメッシにぴたりと影のようにつきまとう。エル・クラシコの命運はコバチッチにかかっていたといっていい。

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