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香川真司 6年前

デコボコ・ドルト、フランクフルト攻略の鍵は「レアル式」。ポゼッション放棄で脱皮なるか

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川の状態について監督は…

香川真司
香川真司の復帰はまだ先【写真:Getty Images】

 9日の会見でシュテーガー監督は、その香川の状態について言及した。

「もう2、3週間はかかるだろう。我々は早く良くなることを望んでいる」

 当初は軽傷とされていた日本人MFは、もうしばらく離脱するとのことだ。もちろんフランクフルト戦には間に合わない。

 そこで4位のチームとの直接対決では、ポゼッションを放棄しても良いのではないか。中盤フラットの[4-4-2]に布陣を変更する。

 別次元のたとえになるが、6日に行われたCLのパリ・サンジェルマン(PSG)との一戦でレアル・マドリーが選択したカウンター型を模倣するのだ。トニ・クロースとルカ・モドリッチの状態が万全ではなかったエル・ブランコ。ジネディーヌ・ジダン監督は、中盤をマテオ・コバチッチとカゼミーロのダブルボランチに簡略化した。左右にマルコ・アセンシオとルーカス・バスケス、2トップにクリスティアーノ・ロナウドとカリム・ベンゼマである。

 ドルトムントにカゼミーロのような突出した6番タイプはいないのが難点ではある。しかしシュテーガー監督は、そもそも守備ブロックの構築を得意としている。中盤にはユリアン・ヴァイグルとゴンサロ・カストロを配置し、左右にはシュールレとクリスティアン・プリシッチ、そして2トップにロイスとバチュアイを据える。ひとまず“ドイツ代表トリオ”は解体となるが、ポゼッションにこだわらず割り切ってカウンター型を選んだ方が、5試合ぶりの勝利に近づくのではないだろうか。

 そうしてPSGを退けたマドリーのスタイルに、批判の声は殺到していない。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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