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「選手に報復キック」で6ヶ月職務停止の主審、まさかの仏年間最優秀審判に選出

text by 編集部 photo by Getty Images

トニー・シャプロン
トニー・シャプロン主審【写真:Getty Images】

 フランス・リーグアンの今季の年間最優秀審判にトニー・シャプロン氏が選出された。選手への「報復キック」で6ヶ月間の謹慎処分を受けた主審の受賞は、各国メディアで驚きとともに伝えられている。

 仏紙『パリジャン』は3日付で、シャプロン氏が年間最優秀審判に選出されたことを伝えた。リーグアンおよびリーグドゥ(2部)の審判員たちの投票により選出されたとのことだ。

 シャプロン氏は今年1月、試合中に選手に蹴りを食らわせた上に退場処分を下すという暴挙で大きな話題となった。ナント対パリ・サンジェルマンの試合を担当したシャプロン氏は、ナントのDFジエゴ・カルロスとの偶然の衝突で転倒。起き上がる際にジエゴ・カルロスの方に足を伸ばしてキックを食らわせるという「報復行為」に出た上に、これに抗議したジエゴ・カルロスに2枚目のイエローカードを出して退場処分とした。

 その後シャプロン氏は、自身の行為が過ちだったとして謝罪。フランス・プロサッカーリーグ連盟(LFP)から6ヶ月間の職務停止処分を下された。なおシャプロン氏は今季限りで審判を引退することを以前から表明していた。

 同僚の審判たちがシャプロン氏を年間最優秀審判に選んだのは、同氏へのサポートの意味が込められているのかもしれない。だがフランスプロサッカー選手連盟(UNFP)は同氏の受賞を認めず、13日に予定される表彰式でシャプロン氏にトロフィーを授与しないことを決めたと報じられている。

【了】

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