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代表 6年前

コロンビアの王、ハメス。 挫折と復活を経て慢心なし。”裸の王様”が真の玉座へ【W杯 日本を襲う猛獣たち】

シリーズ:W杯 日本を襲う猛獣たち text by 本田千尋 photo by Getty Images

「彼は本当によく走る」(ユップ・ハインケス)

ハメス・ロドリゲス
ユップ・ハインケス監督の下、ハメスは出場機会を十分に得た【写真:Getty Images】

 そしてチャンピオンズリーグ(CL)でも出場時間を伸していたその矢先—。27日、CLグループBの第2節でパリ・サンジェルマンに完敗した翌日、アンチェロッティは解任された。恩師との再共闘は、3週間も経たずに終わった。

 イタリア人監督の後任にやってきたのはハインケス。ハメスにとって幸運だったのは、リーグ戦で不安定な成績を残し、ぐらついた王者の地位を立て直すべく復帰した老将が、新参者に対して理解があることだった。

「私はここで既に何度も言った。新加入の選手は、チームに溶け込むためにある程度の時間が必要だということをね。もし、ある選手が外国からやってきて、南アメリカ人だったなら、多くの要素が関わってくる。天候、食事、新しいチーム、異なるサッカー、そしてさらに多くの物事がね」

 12月12日、第16節1.FCケルン戦を前にした会見で、ハインケスは語った。

 獲得を申し出たアンチェロティが去っても、決して干されることはなく、新監督の下でハメスは出場機会を与えられた。前半だけプレーして交代になる試合もあったが、基本的にはリーグ戦で毎試合90分間出場した。チームに溶け込むために、ある程度どころか、十分な時間が与えられた。

 そしてハインケスは、選手の適材適所を的確に判断する。

「レアル・マドリードでは左右のウイングでプレーしたが、私の下では[4-3-3]のインサイドハーフでプレーする。そこでハメスは居心地が良いんだ。そして多くの者が本当に驚くことだが、彼は本当によく走る。走力に関する莫大なデータがある。それはチームにとって本当に有益なことだ。

 そして守備面で労を惜しまない。それは我々にとって、途轍もなくポジティブなことだ。私がチームを導こうとする上でね。ハメスは喜んでトレーニングに来て、良いパフォーマンスを見せる。バイエルンでも居心地が良いようだ」

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