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代表 6年前

ベルギー、タレント力は世界一も…。辿りつけぬベスト4、ロシアW杯で希望の光を見つけ出せるか【ロシアW杯注目国分析】

ついに開幕した2018 FIFAワールドカップロシア大会。各国がそれぞれの目標を達成するために23選手を選抜し、コンティション調整を続けている中、本大会初戦を前に注目国の状況をチェックする。今回はグループGのベルギー代表を取り上げる。(文:編集部)

text by 編集部 photo by Getty Images

突破できぬベスト8の壁。原因は?

エデン・アザール
エデン・アザールをはじめ、多くのタレントが揃うベルギー代表【写真:Getty Images】

【ベルギー代表】
FIFAランキング:3位(2018年6月)
監督: ロベルト・マルティネス(2016年~)
2大会連続13回目の出場
最高成績:ベスト4(1986年メキシコ大会)
欧州予選グループH 首位通過

 ロシアワールドカップ出場全32チーム中最も豊富なタレントを揃えているのがこのベルギーである。GKにはティボー・クルトワ、DFにはヴァンサン・コンパニやヤン・フェルトンゲン、中盤はケビン・デ・ブルイネやエデン・アザール、そしてFWにはロメル・ルカクが存在するなど各ポジションどこをみても穴が見つからない。

 その層の厚さはローマで活躍するMFラジャ・ナインゴランが本大会メンバーから落選を余儀なくされてしまうほど。他国が羨む豊富な戦力を持つベルギーは、まさしく今大会の優勝候補であるとみていいだろう。

 しかし2014年ブラジルワールドカップではベスト8、EURO2016でもウェールズに敗れてベスト8で姿を消すなど、あと1歩のところで頂点まで届かない。それに加え、敗れた試合を見返してみると、内容はかなり深刻な状況である。

 結局、チームを率いていたマルク・ヴィルモッツはEURO終了後に解任され、後任にはスペイン人指揮官であるロベルト・マルティネスが招聘された。

 前者が更迭された理由は、戦術が存在しなかったためと言われている。つまり、個に頼ったサッカーを遂行してしまうという問題があったからだ。だが、マルティネスを監督に迎えてもなお、その課題が修正されることはなかった。昨年11月のメキシコ、日本戦と苦戦を強いられ、国民からは「ヴィルモッツと変わらない」などと言った声も挙がったという。

さらにチームの要であるデ・ブルイネも「相変わらず個の力に頼り過ぎている」と公の場で監督を痛烈に批判していた。

 サッカーは個で戦えるスポーツではないため、この問題に対する考え方が変わらなければ、残念ながらベルギーは世界の頂点に立つことはできないだろう。

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