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代表 6年前

“モドリッチ世代”。クロアチアが誇る世界級のタレントたち。『98年超え』も夢ではない【ロシアW杯】

text by 青木務 photo by Getty Images

W杯でも示したアイスランドの実力

 アイスランドは失点直後の56分、CKからスベリル・インガソンがフリーでヘッドを放つもクロスバー直撃。72分にはビルキル・ビャルナソンがシュートを放つ。愚直にゴールを目指すと76分、相手のハンドを誘いPKを獲得。これをアロン・グンナールソンが冷静にネットを揺らして同点に追いついた。

 試合を通してのシュート数はクロアチアの14本に対してアイスランドが16本。枠内シュートも2:6でアイスランドに分があった。EURO2016でベスト8進出を果たすなど、ハナからアウトサイダーではなかったが、その実力はワールドカップの舞台でも示したといえるだろう。

 しかし、勝ち点3を獲得したのはクロアチアだった。ロシアワールドカップ欧州予選でも同じグループに入ったこの2ヶ国。直接対決では1勝1敗だったが、アイスランドが首位通過を果たし、クロアチアは2位でプレーオフに回された。

 今大会は早々に決勝トーナメント進出を決め、この試合ではスタメンを大幅に入れ替えた。視線はすでに次のステージへ向けられていたが、アイスランドを叩くことに“無関心”だったわけではないだろう。

 ミラン・バデリのゴールで53分に先制すると、終了間際の90分にイバン・ペリシッチが決勝点を奪う。イバン・ラキティッチを投入するのは誤算だったかもしれないが、チームとしてリベンジを果たした。

 1点目は相手を押し込んだ状態からセカンドボールを回収したところからフィニッシュ。2点目も高い位置でのボール奪取から素早くネットを揺らした。アルゼンチンを3-0で粉砕した第2節でもそうした形を見せており、チームとして狙いどころやタイミングが共有されている証左だろう。

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