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日本代表 6年前

森保ジャパン、初陣メンバーをシミュレーション。香川ら選外も? 海外組招集は制限すべきか

text by 青木務 photo by Getty Images

トルシエ氏以来の兼任監督

 もちろん、急激に若手路線へと切り替えるのも危険だ。経験豊富な選手の存在も欠かせない。森保新監督は西野ジャパンをコーチとして支え、ベテラン勢の重要性もよく理解しているだろう。そして、五輪代表の指揮も執っているため下の世代の力や成長過程も観察できる立場だ。バランスよく、段階的な世代交代が期待できる。

 世代交代といっても、新たな力が台頭することが大前提だ。1998年フランスワールドカップ後に就任したトルシエ氏も兼任だった。ワールドユースで準優勝し、シドニー五輪、日韓ワールドカップと3世代を指揮。当時は下の世代から底上げが著しく、多くの選手がA代表へ駆け上がっている。20歳ですでに日本の中心だった中田英寿氏もシドニー五輪は23歳で出場しており、オーバーエイジではなかった。

 東京五輪世代は全体として見ればやや小粒な感もあるが、堂安律はオランダで目覚しい活躍を見せ、冨安健洋もベルギーで研鑚を積んでいる。国内組に目を移しても板倉滉や三好康児がクラブで主力を務めている。他の面々にもノビシロも多く残されているはずだ。

 A代表でプレーするためには競争を勝ち抜くことが求められ、森保監督を納得させるだけの成長を遂げなければ扉は開けない。それは五輪世代に限らずJリーグ組にも言える。ロシアワールドカップで主力として稼動したのはCBの昌子源のみ。Jリーガーのさらなるレベルアップにも期待したい。

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