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代表 6年前

兵役免除へ大惨事。韓国代表、マレーシアにまさかの敗戦。ソン・フンミン投入も実らず…

text by キム・ドンヒョン photo by Getty Images

ソン・フンミンも起用したが…

ソン・フンミン
マレーシア戦には交代出場したソン・フンミン【写真:Getty Images】

 もちろん理解はできる。実はこの試合で左サイドバックを務めたキム・ジンヤの本職はFW。Kリーグでも攻撃力には定評があるものの、守備には難があると指摘されていた。マレーシアのスピードを武器にするウィングに対応するには間違いなく力不足だった。

 単調な攻撃と粗末な守備の問題が改善されないまま、韓国は残りの後半を戦った。秘密兵器のソン・フンミンを投入するも、根本的な戦い方に変化はなく、逆にマレーシアが守備しやすい環境を作らせてしまった。ファン・ウィジョが後半終了3分前になんとか執念のゴールを決めたのが唯一のいい場面。もちろんこのゴールも、試合の結果を覆すことはできなかった。

 試合後、キム・ハクボム監督も唖然とした表情だった。彼は「あってはならないことが起きた」とし、「采配のミスだった。ローテーションが早すぎた」と自らの非を認めた。

 選手たちも落胆した様子を隠さず。センターバックのキム・ミンジェは「少し安易に考えたのもあった」と述べ、「選手たちがもっと積極的に走るべきだ。マレーシアを見習わなければならない」と猛省した。ソン・フンミンも「こういう形で負けるのはやはり恥ずかしい」と述べ、反省の意思を示した。「選手たちにしっかりと気持ちをぶつけたい」とキャプテンらしさも見せる。

 韓国はこの負けで、グループ1位通過はできなくなった。最終戦のキルギスタンとの試合で勝ったとしてもマレーシアが1位を確保する。もし2位通過となるとベスト16での相手はイランが有力になる。これもまた厳しい道のりだ。

 安易な対応がチームに一気に緊張感を与えてしまった。もしもキルギスタンに負ければ、韓国はグループリーグから姿を消すことになる。キム監督は「険しい道のりだが、これをチーム一丸となって克服したい」と意気込む。果たして3戦目で巻き返しなるか。マレーシア戦のような戦い方があってはならないのは明々白々だ。

(文:キム・ドンヒョン)

【了】

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