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マンU、連敗阻止も募る不安。モウリーニョ監督「3年目」のジンクス払拭へ必要なことは?

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

アクシデントも起こったが…

 ただ、そんな劣勢もすぐ跳ね除ける。27分、左サイドでボールを持ったA・サンチェスがクロスを供給すると、ペナルティエリア内でフリーとなっていたルカクが頭で合わせ、待望の先制点が生まれた。背番号9は相手のSBとCBの間にうまく入り込むなど抜群のポジショニングを取り、フリーでシュートを放つことができた。エースの今季2点目は、チームの状況を一変させる大きな大きなゴールだった。

 1点をリードしたマンチェスター・Uはその後もチャンスを多く作った。35分にはカウンターからルカク、リンガード、A・サンチェスの3人で崩し切り、最終的にはルカクがシュートまで持ち込んだ。これはジョー・ハートのセーブにより得点とはならなかったが、効果的かつ相手の脅威となるような攻撃を作れていた印象は強い。この良い時間帯に追加点が生まれればアウェイチームにとってこれほど大きなものはないと思っていた矢先、その瞬間は訪れた。

 44分、ペナルティエリア外から放ったリンガードのシュートのこぼれ球を拾ったルカクが右足で押し込み2-0。このゴールにはベンチにどっしり座っていたジョゼ・モウリーニョ監督も飛び出して、大きなガッツポーズで喜びを表現した。

 前半だけで2点のリードを奪うことができたマンチェスター・Uは、ここ2試合で6失点と奮わない守備陣の安定性も光った。ウッドにはマルアン・フェライニ、あるいはクリス・スモーリングとヴィクトル・リンデロフの両者が状況を確認しながらマークに付いた。クロスに対する処理も最後まで集中を欠かさずウッドには決定的な仕事させなかった。

 その後PKを獲得するもポグバが失敗。A・サンチェスに代わってピッチに立ったマーカス・ラッシュフォードが出場わずか10分でフィル・バーズリーと小競り合いを起こし退場処分をくらうなどアクシデントが多発したが、マンチェスター・Uは2-0のまま勝ち切り連敗をストップ、今季2勝目を挙げた。

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