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森保監督が口にした感謝と被災地へのエール「勝利をお届けできて良かった」

text by 編集部 photo by Getty Images

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森保一監督【写真:Getty Images】

【日本 3-0 コスタリカ キリンチャレンジカップ2018】

 日本代表は11日、キリンチャレンジカップ2018でコスタリカ代表と対戦し3-0で勝利した。

 試合後に行われた会見の冒頭、森保一監督は「感謝」という言葉を何度も口にした。チームが北海道で合宿を行っていた6日未明、最大震度7を観測した地震が発生。札幌ドームで予定されていたチリ戦は中止となった。

「北海道で被災した中、選手、スタッフも準備することはそう簡単ではなかったと思いますけど、みんなが与えられた環境で準備してくれて良かったと思います。札幌では残念ながら試合はできませんでしたが、試合以上のものを学ばせていただいたと思います。札幌ではホテルで被災しましたが、幸いにも自家発電もあり、電気も使える状態だと。

 食事は震災があった日にはとりませんでしたが、それ以外は全てちゃんととれた。ホテルの従業員が被災をして辛い思いをしている中、我々に対して手厚くサポートしてもらったこと、その経験ができたことは、試合ができなかったのは本当に残念ですが、我々が幸せにサッカーをさせてもらえることを感じられたと思います」

 またこの日のコスタリカ戦は、台風21号の影響で被害を受けた大阪での開催だった。「当初はJグリーン堺で練習をする予定でしたが、台風の影響で使えなくなり、ガンバ大阪さんのグラウンドを急遽使わせてくれたり、そういうサポートがあって今日の試合ができたと思います」と話した森保監督は、「試合に向けてサポートしてくださった全ての皆さんに感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました」と述べた。

 自然災害で被災した人々に対し、自分たちに何ができるか。森保監督は「辛い思いをされている方々に自分たちが走って戦う姿を見せて、粘り強く戦う姿を見せて被災地に送る」と語った。そして、「被災地で尽力するみなさんにエールを送るということ、選手たちが胸に刻んでピッチ内でプレーを見せてくれて、結果を持って支援してくださっている皆さんに勝利をお届けできて良かったと思います」と続けた。

 森保ジャパンの初陣となったコスタリカ戦、チームは様々な思いを胸にプレーしたに違いない。その気持ちが3-0勝利に繋がったとも言えるのではないだろうか。

(取材:舩木渉、文・構成:編集部)

【了】

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