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被災地に送る完封勝利。青山「勝つってことは一番何か届けることができることだと思う」

text by 編集部 photo by Getty Images

青山敏弘
日本代表の青山敏弘【写真:Getty Images】

【日本 3-0 コスタリカ キリンチャレンジカップ2018】

 日本代表は11日、パナソニックスタジアム吹田でコスタリカ代表と対戦し、3-0で勝利を収めた。

 キャプテンとして先発出場した青山敏弘はボランチの位置で攻守において躍動した。果敢に前線へ縦パスを供給し、守備では身体を張ったディフェンスでピンチの芽を摘んだ。同選手は試合をこのように振り返っている。

「やっぱりみんなでコミュニケーションを取って、いい時も悪い時も方向性持ちながらやっていこうって。あんまり悪いところはなかったんで、終始前の選手がボール運んでくれて、しっかり後ろ押し上げながら、DFもしっかりオーガナイズされてたと思う」

 また、青山は「(遠藤)航は本当にいい強さを見せてくれたと思うし、攻撃にもどんどん絡んで行ってくれて、後ろは自分が掃除するくらいの感じだったんで、チームとしてそれが機能するのであればそれで良かったし、自分にできることかなと思ってます」とボランチのコンビを組んだ遠藤について言及しながら自身のプレーも振り返った。

 森保一監督のサッカーを熟知している青山は「まだ森保さんの色はそこまで出ていない」と話す。しかし、コスタリカよりもレベルの高いウルグアイとの対戦が10月に控えており、背番号17は「強いチームとやれるんで、そこで何ができるか。また森保さんと作っていきたいとは思います」と早くも次の戦いに目を向けている。

 また、今後の森保ジャパンはロシアワールドカップを経験したメンバーとの共存も期待される。青山はロシアの地に帯同しており、ワールドカップを戦ったメンバーを良く知る存在だ。同選手は今後のチーム作りについて「大事なのは新しい選手たちがどう日本代表に関わっていくかだと思います。もちろんロシアで成功、経験した選手たちの力も必要ですし、でもみんなが新しい力が出てくるのを待ってると思う。今日の一歩が非常に大きな一歩になると思うんで、またトップのA代表になった時、楽しみかなと思うんで、その中で自分に何ができるかをまた考えながらやっていきたいと思います」と述べている。

 最後に青山は「被災された北海道の方、災害のあった大阪・近畿、そして広島もそうですし、その人たちに元気と勇気を与える。これはもうミーティングで一番に言われたことですし、一番強調してたところなんで、それはみんな理解してやれたと思います。誰1人球際で引く人はいなかったと思うんで、何より勝つってことは、一番何か届けることができることだと思ってたんで、そういう意味では今日はいい試合になったかなと思います」と話した。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

【了】

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