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嗚呼、こんなマンUに誰がした!? 不遜なモウリーニョ…迷走続きの監督人事、先行きは《超不安》【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】

シリーズ:粕谷秀樹のプレミア一刀両断 text by 粕谷秀樹 photo by Getty Images

モウリーニョ解任なら後任には誰が?

ジョゼ・モウリーニョ
モウリーニョ監督が解任された場合、後任は誰に?【写真:Getty Images】

 上層部が責任を負わないのだから、仮にモウリーニョを解雇しても劇的に好転するとは思えない。新監督の最有力候補とされるジネディーヌ・ジダンは、はたして英語を話せるのだろうか。通訳を介した指示は誤解を招く。

 フランス代表のレジェンドを招聘し、ポール・ポグバとアントニー・マルシャルのモチベーションを刺激する、という狙いだとすれば、ティエリ・アンリの方が得策だ。現役当時はアーセナルのエースとして大活躍し、現在はベルギー代表のコーチも務めているため、ロメル・ルカクも懐柔できる。

 もちろん、ありえない人選だ。アーセナルとの軋轢を喜ぶのは、下世話なタブロイド紙だけだ。ポグバに気を遣い、フランス系にこだわるのなら、ユナイテッドのOBでもあるローラン・ブランが無難だろう。ただ、彼はパリ・サンジェルマンを率いていた当時、ロッカールームをまとめられなかった。

 業界ではユナイテッド上層部の評判が芳しくなく、とくに人事担当のウッドワードはエージェントに足もとを見られるケースも多いため、大物の招聘は難しい。主要ブックメーカーはジダンに次ぐ有力候補としてアントニオ・コンテを挙げているが、本人の希望はセリエA復帰である。

 OBとサポーターが待望するライアン・ギグスは、ウェールズ代表の監督に就任したばかりだ。ギャリー・ネヴィルはバレンシアで大失敗した後、「二度と監督にはならない」と発言している。

 したがって、仮にモウリーニョを解任した場合は、マイケル・キャリックの昇格しかないようにも感じられる。今シーズン、アシスタントコーチに就任したばかりなのだが……。気が遠くなってきた。

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