フランスリーグはスター選手が来るのに輸出国? 輸入国ではない理由と五大リーグでの位置付け

2018年10月31日(Wed)10時00分配信

text by 小川由紀子 photo Getty Images
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海外にまで及ぶ育成プログラム

サディオ・マネ
リバプールに所属するサディオ・マネ【写真:Getty Images】

 しかしここで重要なのは、フランスに輸出国になれる素養があることだ。
それは育成に長けていること。また、国内リーグのレベルは決して低くなく、ステップアップを目指す選手にとって、理想的な鍛錬の場となれることだ。

 前述のように、選手放出で得られる資金(移籍金や、さらに先のクラブに移籍した際のマージンも)は貴重な収入源であるから、どこのクラブも育成には力を入れている。もともとフランスは育成に長けていると言われるが、それはフランスサッカー連盟(FFF)主導で明確な育成プランを設定しているからでもある。

 国立の養成所であるクレールフォンテーヌは選手だけでなく指導者の育成においても世界トップレベルであり、フランスには有能な指導者が多い。FFFの強化部は、全国津々浦々まで目を光らせて、コーチの質や指導内容を細かく管理する指導要項を確立しているから、田舎町のクラブでも、大都市のクラブと同じ指導カリキュラムでトレーニングを受けられる。

 それは本土だけでなく、『海外県』と呼ばれる世界各地の領土にまで広がっている。現フランス代表のMFトマ・ルマールはカリブ海に浮かぶグアドループの出身、ディミトリ・パイエはインド洋のレユニオン島の生まれだ。

 また、GK川島永嗣が所属していたFCメスのように、国外にアカデミーを展開しているクラブもある。メスのアカデミーはセネガルにあるのだが、強化担当のフィリップ・ガイヨ氏によれば、国内にいる若手選手は争奪戦が激しく、彼らのような小クラブは獲得が難しいため、育成の段階から国外に網をはる作戦に至ったとのことだった。

 そうして現地で発掘されたのち、リーグアンを経て世に出たのが、現在リヴァプールで活躍するサディオ・マネだ。

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